スウェーデン国内選考会
今年5月13日(火)~17(土)にかけてスイス、バーゼルで開催されるユーロビジョン・ソング・コンテスト2025。
今年紹介する最後の国内選考会はスウェーデンのMelodifestivalen 2025 ファイナルです。
開催日時:2025年3月8日(土)20:00 CET
※日本時間は翌朝4:00を予定
ライブ:https://www.svtplay.se/video/eEqyADd/melodifestivalen/final
昨年は、2023年大会でロリーン(Loreen)が優勝し、ホスト国としてMelodifestivalen 2024で優勝した双子デュオのマーカス&マルティネス(Marcus & Martinus)が本選にに「Unforgettable」で出場し、9位となりました。
毎年レベルの高いMelodifestivalen 2025には30組のアーティストが出場しました。Heat 1~Heat 5では、各Heatから2組ずつ、合計10組がダイレクトにファイナルに進出し、さらに、各Heatから1組ずつ、合計5組がFinal Qual(最終予選)に進み、その中から2組がファイナル進出しました。最終的に、12組のアーティストがファイナルで競い合います。
今年の選考会には、過去にもMelodifestivalenに出場しているアーティストに加えて、ユーロビジョン2015大会に「Heroes」で出場し、見事優勝したモンス・セルメルロー(Måns Zelmerlöw)、2019年大会に「Too Late for Love」で出場し、最終順位5位となったヨン・ルンドヴィク(John Lundvik)が出場しています。彼らの歌唱力はスウェーデン代表を務めたこともあり抜群です。
ロリーンが2012年大会と2023年大会で優勝し、史上2人目となる2度の優勝を果たしたことで、2015年優勝者のモンスにはMelodifestivalen 2025での優勝への期待が高まっています。ただ、歌唱力は言うまでもなく素晴らしいですが、楽曲「Revolution」が少し弱く、「Revolution」の繰り返しが多いのと、「Heroes」の上位互換バージョンと言った感じで新鮮さにやや欠けた印象もあります。そして、今年の出場者たちもそう簡単にスウェーデン代表の座を譲るつもりはありません。
モンスの前に大きな壁として立ちはだかっているのはカイ(KAJ)です。楽曲はもちろんのこと、ステージ演出は見事です。その他にも素晴らしいアーティストばかりですが、今回は個人的におすすめの5組をご紹介します。なぜか、各Heatの2位とFinal Qual(FQ)の出場者のほうが気に入っているようです。
Melodifestivalen 2025 の出場者
こちらがMelodifestivalen 2025に出場する12組のアーティストの一覧です。
Running Order | Artist | Song | Qualification |
---|---|---|---|
1 | John Lundvik | Voice of the Silent | 1st from Heat 1 |
2 | Dolly Style | Yihaa | 1st from Final qual |
3 | Greczula | Believe Me | 1st from Heat 3 |
4 | Klara Hammarström | On and On and On | 2nd from Heat 2 |
5 | Scarlet | Sweet N' Psycho | 2nd from Heat 5 |
6 | Erik Segerstedt | Show Me What Love Is | 1st from Heat 2 |
7 | Maja Ivarsson | Kamikaze Life | 2nd from Heat 1 |
8 | Meira Omar | Hush Hush | 2nd from Final qual |
9 | Måns Zelmerlöw | Revolution | 1st from Heat 4 |
10 | Saga Ludvigsson | Hate You So Much | 1st from Heat 5 |
11 | Annika Wickihalder | Life Again | 2nd from Heat 3 |
12 | KAJ | Bara bada bastu | 2nd from Heat 4 |
5組のアーティスト
今回は12組の出場者の中から個人的な上位5組をご紹介します。
1. Klara Hammarström – On and On and On
今回4度目の挑戦でHeat2で2位になりファイナルに進んだクララ・ハンマシュトレム(Klara Hammarström)。
2020年では予選落ち、2021年と2022年は6位になっています。2022年の「Run to the Hills」は今でも定期的聴いてしまう大好きな曲の1曲です。
3大会ぶりのMelodifestivalen出場ですが、個人的にはそろそろスウェーデンはクララを代表に選ぶべきだと思っています。「On and On and On」もキャッチーな北欧ポップで、ユーロビジョン向きのサウンドに仕上がっていますし、ステージ演出も文句なしです。
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2. KAJ – Bara bada bastu
大本命は、Heat 4で2位になりファイナルに進んだカイ(KAJ)です。
KAJは、Kevin Holmström、Axel Åhman、Jakob Norrgårdのフィンランド・オストロボスニア地方のヴォラ出身の音楽&コメディグループです。グループ名は3人の名前の頭文字をとってKAJとなっています。
スウェーデン語で歌われている「Bara bada bastu」は日本語に訳すと「ただサウナに入るだけ」でサウナ愛が込められた曲になります。オーディオだけを聴いたときはそれほど良いと思わなかったのですが、ライブパフォーマンスは素晴らしいものでした。Youtubeの再生回数は、他の出場者を大幅に引き離し300万回数を超えています。
これまでスウェーデンは真面目なエントリーが多かったように思いますが、もしKAJが優勝すれば「ジョーク・エントリー」と言われるかもしれません。しかし、そうだとしても、本選でも上位に食い込む可能性を秘めた高いクオリティのジョーク・エントリーになると思います。クララには優勝してもらいたいと思いつつ、KAJのユーロビジョンでのステージパフォーマンスも見てみたい自分がいます。
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3. Meira Omar – Hush Hush
3番目は、Heat 1からFinal Qualに進み、2位となりファイナルに進んだメイラ・オマー(Meira Omar)です。
メイラー・オマーはアフガニスタン生まれのスウェーデンの歌手で、リアリティー番組「Love Is Blind: Sweden」に出演し、番組で出会ったオスカー・ノードストランド(Oskar Nordstrand)と結婚をしています。
「Hush Hush」もオーディオだけではそれほどインパクトはなかったのですが、ボリウッド風の踊りやステージパフォーマンス演出によって、北欧サウンドとアジアンテイストが上手に融合し、他のアーティストにはない素晴らしいものになっています。
ハッシュ ハッシュ ボン ボン チキチキ♪
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4. SCARLET – Sweet N’ Psycho
4番目は、Heat 5で2位になりファイナルに進んだスカーレット(Scarlet)です。
スカーレットは、2018年に結成されたヘビーメタルデュオで、昨年のMelodifestivalenに「Circus X」で出場しましたが、Final Qualで敗退となりました。
見た目に目が行きがちですが、歌唱力も抜群ですし、カリスマ性のある素晴らしいデュオです。昨年の「Circus X」からかなりパワーアップして、ロック系サウンドが少ないユーロビジョン2025大会には「Sweet N’ Psycho」のようなパンチの効いた曲が欲しいところだったりもします。
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5. Annika Wickihalder – Life Again
5番目は、Heat 3で2位になりファイナルに進んだアニカ・ウィッキハルダー(Annika Wickihalder)です。
アニカは、スイス系スウェーデン人歌手で、 Idol 2021に出場し3位となり、昨年のMelodifestivalen 2024に「Light」で出場し、Final Qualからファイナルに進み、最終順位は8位でした。
彼女の歌唱力はずば抜けており、「Life Again」で楽しそうに歌う姿は、まるでミュージカルのワンシーンを見ているような世界観を作り出しています。
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