ゲイであることを隠してきた脱北青年を描く韓国映画『3670』

映画
picture from 3670
スポンサーリンク

孤独なゲイの脱北青年が出会った、新しい世界

北朝鮮からの脱北者がソウルのゲイシーンを探りながら新たな世界に踏み出す姿を描いた映画『3670』をご紹介します。

本作は、今年4月30日から5月9日に開催された第26回全州国際映画祭において、キム・ヒョンモクの主演男優賞を含む4部門で受賞をしていており、海外の様々な映画祭でも上映されている作品です。

タイトルの『3670』は単なる数字羅列ではなく、韓国のゲイのコミュニティーでは「鐘路3街駅6番出口で午後7時に会おう」という意味のコードとして使われいるそうです。

ソウルでの生活を模索する若いゲイの脱北者チョルジュンは、隣人のヨンジュンに誘われ、鐘路や梨泰院で開かれる地元のLGBTQ+の集まりに参加することから物語が始まります。

監督を務めたのは本作が長編映画デビュー作となるパク・ジュンホ(Park Joon-ho)です。

チョルジュン役をチョ・ユヒョンYouhyun Cho)、ヨンジュン役をキム・ヒョンモクKim Hyun-mok)が演じています。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

조유현(@youhyun_cho)がシェアした投稿

The Korean Timesによると、パク監督は記者会見にて、以下のように映画に登場するキャラクターたちの生活が、私たちの生活とそれほど変わらないという共通性を伝えたかったと語っています。

「脱北者もクィアの人々も、望めば自分のアイデンティティを隠すことができるという緊張感の中で暮らしています。この“通り抜ける”行為や隠す行為は、コミュニティの運営方法にも似た側面を生むんです。それらの類似点をひとつの物語にまとめたかった」

また、監督は、脱北者向けの教育プログラムでボランティアをする中で、彼らの物語に関心を持つようになったとのことです。

『3670』は、韓国では、明日の9月3日から公開されます。日本での公開は未定ですが、日本でも公開・配信されまでもう少し待つことにしましょう。

北朝鮮からの脱北者同士の絆は強いものの、若い脱北者のチョルジュンは、自らのゲイとしてのアイデンティティを隠している間、孤独を感じていました。やがて彼は韓国の活気あるゲイコミュニティへと一歩を踏み出し、気軽な集まりでヨンジュンと出会ったことをきっかけに親しい関係を築きます。ところが、些細な誤解がその脆い絆を打ち砕いてしまう・・・。

映画概要
タイトル:3670 | 2025/韓国
監督:パク・ジュンホ
出演:チョ・ユヒョン、キム・ヒョンモク、チョ・デヒ

関連記事:Queer N. Korean defector searches for belonging in Seoul in ‘3670’

コメント

タイトルとURLをコピーしました