5ヶ国目の不参加表明はアイスランド
12月4日(木)のEBU総会での投票結果を受け、イスラエルはユーロビジョン2026に出場することとなり、スペイン、オランダ、アイルランド、スロベニアの4か国は出場を見送ることになりました。
そして、想定内ではありましたが、アイスランドも出場を辞退することを発表しました。
以下は、アイスランドの放送局からのステートメントの抜粋です。
アイスランド(RÚV)
アイスランド国営放送は、来年オーストリア・ウィーンで開催されるユーロビジョン・ソング・コンテストへの参加を見送ることを決定しました。
イスラエルの国営放送局KANの参加をめぐっては、欧州放送連合(EBU)の加盟局間だけでなく、市民の間でも対立が生じていました。KANの参加については、今年のロンドンでの会合、そして先週ジュネーヴで開かれた会合など、EBUの会議で詳しく議論されてきました。ジュネーヴでの会議では、EBU加盟局の大多数が、これまで行われてきたルールや運営方法の改定は十分であると判断し、そのためKANの参加の是非についての投票は行われませんでした。
ジュネーヴでの会合でRÚVの総局長は、これらの変更点が、近年のEBUとの協力の中でRÚV代表が指摘してきた問題点の多くを反映しているものの、その有効性には依然として疑問があると述べました。また、アイスランド国内の関係者、例えばアーティスト協会や一般市民が、コンテストへの参加に反対していることが繰り返し示されてきました。RÚVの理事会は、過去の前例も踏まえ、EBUに対しKANをコンテストから除外するよう求めていました。しかし、この問題の解決は複雑で、すでにコンテストとEBUの評判に傷をつけているとされ、関係者全員にとって納得できる解決策を見つけることが重要だとされました。
先週のEBUの決定に対する国内の議論や反応から、RÚVがユーロビジョンに参加しても、喜びも調和も得られないことは明らかです。そのため、RÚVは本日、来年のユーロビジョンには参加しないとEBUに通知する決定を下しました。
ソングコンテストとユーロビジョンはこれまで、アイスランドの人々を結びつけることを目的としてきましたが、もはやその目的は達成できないことが明らかになったため、この方針に基づいて今回の決定が下されました。
なお、来年RÚVが「Söngvakeppnin(音楽コンテスト、ユーロビジョンの国内選考)」を開催するかどうかは、まだ決定されていません。現在、可能な選択肢を検討しており、決定次第発表される予定です。
2024年大会優勝者のネモはトロフィーを返還
2024年大会の優勝者でスイス代表のネモ(Nemo)は、イスラエルのユーロビジョン2026への出場決定を受け、トロフィーを返還することを発表しました。
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昨年、私はユーロビジョンで優勝し、優勝トロフィーを授与されました。
このコンテストを取り巻くコミュニティや、この経験を通して人としてもアーティストとしても多くを学べたことに心から感謝しています。ですが今、私はこのトロフィーが自分の棚に置かれるべきものだとは感じていません。
ユーロビジョンは、団結、インクルージョン、そしてすべての人の尊厳を掲げていると言っています。私はその価値観に共感したからこそ、このコンテストに大きな意味を感じていました。
「しかし、国連の独立国際調査委員会がジェノサイドに当たると結論づけた状況下で、イスラエルの参加が続いていることは、そうした理想とEBUの判断との間に明らかな矛盾があることを示しています。
これは個々の人やアーティストの問題ではありません。
深刻な不正行為で訴えられている国家のイメージを和らげるために、このコンテストが繰り返し利用されてきました。その一方で、EBUはユーロビジョンは“非政治的”だと言い続けてきました。
その矛盾に抗議して複数の国が辞退するまでになっているのなら、何か根本的におかしいということは明らかです。
だからこそ私は、このトロフィーをジュネーヴにあるEBU本部へ送り返すことに決めました。
感謝の気持ちと、明確なメッセージとともに。
掲げている価値を、行動で示してください。
ステージ上で称える価値観が、舞台裏で守られていないのなら、どれほど美しい歌であってもその意味は失われてしまいます。
言葉と行動が一致するその時を待っています。
それまでは、このトロフィーはあなたたちのものです。
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