待望のオーストラリア代表
2026年5月12日(火)から16日(土)にかけて、35ヶ国が参加するユーロビジョン・ソング・コンテスト2026は、ウィーン(オーストリア)で開催されます。
その参加国のひとつであるオーストラリアは、内部選考によりデルタ・グッドレム(Delta Goodrem)が代表に選ばれ、楽曲「Eclipse」で出場することになりました。「Eclipse」は、運命的に引き寄せられた2人が重なり合う瞬間を、宇宙的なスケールで描いた壮大なラブバラードです。
オーストラリアがユーロビジョン・ソング・コンテストに初めて参加した2015年以降、デルタ・グッドレムの出場を望む声や噂はたびたび上がってきましたが、それがついに実現し、個人的にはいまだに夢のように感じています。
デルタ・グッドレムは初期のシングルやアルバムがイギリスをはじめヨーロッパでもチャートインしており、一定の国際的な知名度を持つアーティストです。ただ、ヨーロッパ全体で見ると突出して知名度が高いとは言えないかもしれませんが、オーストラリアでは国民的スターともいえる存在です。そんな彼女がついにユーロビジョンの舞台に立つこととなり、大きな注目が集まっています。
オーストラリアの歌姫 デルタ・グッドレム
デルタ・グッドレム(本名:Delta Lea Goodrem、41歳)は、シドニー出身のオーストラリアのシンガーソングライター、ミュージシャン、女優、そしてテレビのパーソナリティーです。私生活では2025年6月にミュージシャンのマシュー・コプリー(Matthew Copley)と結婚をしています。
彼女は、オーストラリア出身の歌手や俳優の登竜門とも言われているソープオペラ『Neighbours』でニーナ・タッカー役を演じており、2002年に劇中で披露された「Born to Try」で初のチャート1位を獲得しました。その後の彼女の代表曲である「Lost Without You」、「Innocent Eyes」、「Not Me, Not I」、「Predictable」でも1位を獲得し、これらを収録したデビューアルバム「Innocent Eyes」は、オーストラリアで120万枚、全世界では450万枚以上を売り上げました。
そんなキャリア絶頂期の2003年7月にがんの一種であるホジキンリンパ腫と診断され、2004年後半に2ndアルバム「Mistaken Identity」からのリードシングル「Out of the Blue」で復帰を果たします。2007年にリリースされた3rdアルバム『Delta』では日本でのプロモーションも行い、同アルバムは日本のインターナショナルチャートで最高8位、総合チャートでは39位を記録しました。
その後、2012年に4thアルバム「Child of the Universe」、2016年に5thアルバム「Wings of the Wild」、2020年に6thアルバム「Only Santa Knows」、2021年に7thアルバム「Bridge over Troubled Dreams」の合計7枚のアルバムをリリースしています。
近年では音楽活動に加えて、『The Voice Australia』ではコーチを務め、女優としては2023年に映画「スカイブルーな恋の予感」で主演を務め、同作はNetflixで配信されています。
個人的には初期の頃の楽曲が一番馴染みがあるのですが、ここではお気に入りの5曲を紹介します。
Lost Without You(Innocent Eyes / 2003)
Innocent Eyes(Innocent Eyes / 2003)
Sitting on Top of the World(2012 / Child of the Universe)
Wings(Wings of the Wild / 2015)
Paralyzed(Bridge over Troubled Dreams / 2020)
オーストラリアとユーロビジョン
オーストラリアの放送局であるSBSは、欧州放送連合(EBU)の準会員であり、同局は1983年以来毎年ユーロビジョンの放送を続けています。
オーストラリアは、ユーロビジョン・ソング・コンテストの60周年を記念して、特別枠として2015年のウィーンで開催されたユーロビジョンに初めて出場しました。この前年の2014年大会では、2018年の代表であるジェシカ・マーボイ(Jessica Mauboy)がインタバルアクトとして「Sea of Flags」を披露しています。
2015年大会には、オーストラリアン・アイドルの初代優勝者であるガイ・セバスチャンが出場し、自動的にファイナルに進出できる特別な扱いが与えられ、最終順位は5位となりました。当初はこの年限りの参加とされていましたが、翌年の正式参加が認められ、それ以降もユーロビジョン・ソング・コンテストに出場しています。
これまでにコロナ禍で延期となった2020年大会を除き10大会に出場しており、今回が11回目の出場となります。その内、2019年、2020年、2022年は国内選考会のAustralia Decideで代表を選出しています。
なお、ユーロビジョンは基本的にヨーロッパ諸国が参加する大会であるため、オーストラリアが優勝した場合でも、地理的・時差の問題から自国で開催されることはなく、ヨーロッパの国と共催する形となります。
| 年 | アーティスト | 曲 | Final | Final Points | SF | SF Points |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2015 | Guy Sebastian | Tonight Again | 5 | 196 | - | - |
| 2016 | Dami Im | Sound of Silence | 2 | 511 | 1 | 330 |
| 2017 | Isaiah Firebrace | Don't Come Easy | 9 | 173 | 6 | 160 |
| 2018 | Jessica Mauboy | We Got Love | 20 | 99 | 4 | 212 |
| 2019 | Kate Miller-Heidke | Zero Gravity | 9 | 284 | 1 | 261 |
| 2020 | Montaigne | Don't Break Me | - | コロナで延期 | - | - |
| 2021 | Montaigne | Technicolour | - | SF敗退 | 14 | 28 |
| 2022 | Sheldon Riley | Not the Same | 15 | 125 | 2 | 243 |
| 2023 | Voyager | Promise | 9 | 151 | 1 | 149 |
| 2024 | Electric Fields | One Milkali (One Blood) | - | SF敗退 | 11 | 41 |
| 2025 | Go-Jo | Milkshake Man | - | SF敗退 | 11 | 41 |
| 2026 | Delta Goodrem | Eclipse |
これまでの10大会では、7大会でファイナルに進み、最高順位は2016年のダミ・イム(Dami Im)が「Sound of Silence」を披露し、2位となりました。一方、2022年のMontaigne(コロナ禍で唯一リモート出場)、2024年のElectric Fields、2025年のGo-Joがセミファイナルで敗退しています。
オーストラリアのエントリーは毎回楽しみですが、音楽的に個人的なお気に入りは、Dami Im、Electric Fileds、Jessica Mauboyです。一方で、演出の斬新さという点ではKate Miller-Heidkeが群を抜いていると思います。
Dami Im – Sound Of Silence (2016)
Electric Fields – One Milkali(2024)
Jessica Mauboy – We Got Love (2018)
Kate Miller-Heidke(2019)
ユーロビジョン2026大会
ユーロビジョン2026では、オーストラリアはセミ・ファイナル2に出場し、順番的にも11番目と悪くない位置かと思います。
デルタ・グッドレムはプレパーティーにも積極的に参加しており、その様子からも楽しんでいるように感じられます。そして、彼女の抜群の歌唱力でユーロビジョンファンを魅了しており、現時点ではオッズでも4位と高い位置につけています。
これまでのデルタのライブパフォーマンスを見る限り、歌唱力に関しては全く心配はなく、鍵となるのはステージ演出になりそうです。「Eclipse」のMVですでに楽曲の世界観はある程度確立されているため、それをステージ全体を使っていかに効果的に表現できるかが重要になりそうです。また、ユーロビジョンでは楽器の生演奏が禁止されているため、デルタのピアノ演奏は実際には行われませんが、演出の中でピアノを弾くシーンが見どころになる可能性は高いでしょう。
本選まで約1ヶ月。どのようなパフォーマンスやステージ演出が見られるのか、期待して待ちたいと思います。
Aussie Aussie Aussie Oi Oi Oi‼



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