Big Five & スイスはグランドファイナルから
現地時間の2025年5月13日(火)にセミファイナル1 、5月15日(木)にセミファイナル2、5月17日(土)にファイナルがスイス、バーゼルで開催されるユーロビジョン・ソング・コンテスト2025。
既に国内選考会で紹介している国もありますが、今回は、5月17日(土)(日本時間5月18日(日)早朝4時スタート)のグランドファイナルから出場するフランス、ドイツ、イタリア、スペイン、UKのBig Fiveと昨年の優勝国のスイス代表について簡単にご紹介します。
順番 | 出場国 | アーティスト | 曲 |
---|---|---|---|
SF2 / 10と11の間 | France フランス | Louane | maman(Live)(MV) |
SF2 / 14と15の間 | Germany ドイツ | Abor & Tynna | Baller (Live) |
SF1 / 4と5の間 | Italy イタリア | Lucio Corsi | Volevo essere un duro(Live)(MV) |
SF1 / 9と10の間 | Spain スペイン | Melody | Esa diva(Live)(MV) |
SF1 / 14と15の間 | Switzerland スイス | Zoë Më | Voyage(MV) |
SF2 / 6と7の間 | UK イギリス | Remember Monday | What The Hell Just Happened?(MV) |
ルアンヌ(Louane) – maman | France
フランス代表は、内部選考で選ばれた歌手で女優のルアンヌ(Louane)です。
Lauaneは2013年に『The Voice France』で注目を集め、翌年に映画『エール!』で女優デビュー。セザール賞の有望若手女優賞を受賞しました。歌手としては、2015年のデビュー作『Chambre 12』が大ヒットし、その後も4枚のアルバムを発表しています。
「maman」は、過去を乗り越え、母になった自分の今を静かに語るバラードです。静かに心に沁みるメロディーと繰り返される「maman」のコーラスが印象的です。個人的には、今回紹介する6組の中で特におすすめの1組です。
フランスはSF2でパフォーマンスを行います。
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アーボー&ティナ(Abor & Tynna) – Baller | Germany
ドイツ代表は、Chefsache ESC 2025で優勝したアーボー&ティナ(Abor & Tynna)です。
AborとTynnaはウィーン出身の兄妹デュオで、音楽一家に育ちました。クラシック音楽を学び、2016年から共に楽曲制作を始め、ウィーンやベルリンなどで演奏を行っています。
「Baller」は18年ぶりのドイツ語の曲で期待は高まるところですが、国内選考会での楽器を壊すパフォーマンスには違和感を覚えました。また、残念ながら歌唱力にはかなり不安があり、本選ではバッキングボーカルに頼らざるを得ないかもしれません。ちなみに、この動画は国内選考会のものですが、音源はスタジオ音源になります。こちらが実際のライブパフォーマンスです。
ドイツは、SF2でパフォーマンスを行います。
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ルキウス・コルシ(Lucio Corsi) – Volevo essere un duro | Italy
イタリア代表はSanremo 2025で準優勝のルキウス・コルシ(Lucio Corsi)です。
オーリー(Olly)が、Sanremo 2025で優勝しましたが、予定されていたツアーがユーロビジョンの期間と重なっていたため、イタリア代表を辞退したことで、準優勝のLucio Corsiが代表となりました。
Lucio Corsiはトスカーナ出身のシンガーソングライターで、2012年からソロ活動を開始。2015年に2作のEPを発表し、2017年には故郷をテーマにしたデビューアルバム『Bestiario Musicale』をリリースしています。
「Volevo essere un duro」はノスタルジックで、昭和フォークソングを思わせるような曲です。ちなみに、ポルトガル代表のナパ(NAPA)の「Deslocado」も昭和フォークソングを感じさせる曲で、懐かしく心地よい曲です。どちらもユーロビジョンとなると厳しい戦いになるかと思いますが、個人的には定期的に聴きたくなるような素敵な曲です。
イタリアは、ポルトガルと同じくSF1でパフォーマンスを行います。
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メロディ(Melody) – Esa Diva | Spain
スペイン代表は、国内選考会のBenidorm Fest 2025で優勝したメロディ(Melody)です。
Melodyは「El baile del gorila」の大ヒットでブレイクし、これまで6枚のアルバムを発表しています。2回目のユーロビジョン挑戦で、2009年の準優勝を経て、今回は念願のスペイン代表に選ばれました。
圧倒的な存在感を放ち、国内選考会での「Esa Diva」では歌やダンスに加え、宙返りや髪を振り回すなど、見どころ満載のパフォーマンスを披露しました。ただ、若干詰め込みすぎ感と「Diva Diva Diva」のコーラスは少しレトロな感じもしますが、プレパーティーでの人気も上々でしたし、バーゼルの舞台でも観客を楽しませてくれることは間違いないでしょう。
スペインは、SF1でパフォーマンスを行います。
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ゾエ・メ(Zoë Më) – Voyage | Switzerland
昨年の優勝国のスイス代表は、内部選考で選ばれたゾエ・メ(Zoë Më)です。
Zoë Mëは、スイス・バーゼル出身の24歳のシンガーソングライターで、10歳から作詞作曲を始め、ドイツ語とフランス語を織り交ぜた独自の「ポエトリー・ポップ」で知られています。
2024年には、NemoやMarius Bearらも受賞したことのある「SRF 3 ベスト・タレント」に選ばれました。モントルー・ジャズ・フェスティバルやルツェルン・ライブなどの名だたるイベントに出演しています。
「Voyage」を最初に聴いたときは、2021年のブルガリア代表ヴィクトリア(Victoria)の「Growing Up Is Getting Old」が思い浮かびましたが、「Voyage」は、痛みや葛藤を抱えながらも相手を深く愛し、共に歩んでいこうとする強い想いを歌ったバラードです。ユーロビジョンの曲としては少し優しすぎる感じもしますが、聴いていて心が浄化されるような気がします。バーゼルでのパフォーマンスが楽しみです。
スイスは、SF1でパフォーマンスを行います。
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リメンバー・マンデー(Remember Monday) – What The Hell Just Happened? | United Kingdom
イギリス代表は、内部選考で選ばれたカントリーポップ・トリオのリメンバー・マンデー(Remember Monday)です。
Remember Mondayは、ローレン・バーン(Lauren Byrne)、ホリー=アン・ハル(Holly-Anne Hull)、シャーロット・スティール(Charlotte Steele)の3人からなるイギリスのカントリーポップ・トリオです。
彼女たちは2019年の『The Voice UK』に出場し、ノックアウトステージまで進出し、ボーカルの実力やグループとしての相性、そしてカントリーグループとしての自然体な魅力が高く評価されました。
昨年はオーリー・アレクサンダーが「Dizzy」でイギリス代表として出場し、大きな話題を集めましたが、結果は18位と振るいませんでした。さまざまな要因があったと思いますが、彼は優れたアーティストである一方、ユーロビジョンの代表の中では歌唱面でやや弱かったように思います。
その反省を踏まえてか、今回は歌唱力については申し分なく、フレッシュさも兼ね備えた女性グループ、Remember Mondayが代表に選ばれたのかもしれません。
これまでのライブパフォーマンスでも、3人の歌唱力と美しいハーモニーは際立っており、安心して聴いてられます。ただ、その完成度の高さゆえに、やや面白みに欠ける印象が残ります。とはいえ、バーゼルの本番ではどんなステージを見せてくれるのか楽しみです。
UKは、SF2でパフォーマンスを行います。
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