イギリスに続きオーストラリアの国勢調査でも性自認に関する設問が
昨年、日本では5年に一度の国勢調査が行われました。
国勢調査の結果は今年の6月以降に順次公表されていきます。また、統計局ホームページでも公表されるので、インターネットを通じて利用することもできるとのことです。
今年、イギリスでは10年に一度の国勢調査が行われることになっており、今回初めて国勢調査で「性的指向」及び「性自認」に関する質問が設けられるというニュースがありました。
そして、オーストラリアでも5年に一度の国勢調査が今年の8月に行われます。イギリスのように性的指向に関する質問項目はないようですが、性別欄に「ノンバイナリー」の選択肢が追加されるとのことです。
オーストラリア、2021年の国勢調査で「ノンバイナリー」の選択肢を追加
オーストラリア人は2021年の国勢調査で出生時の性別について「ノンバイナリー(中立の性別)」を選択することができるようになる。今回初めて国勢調査で「ノンバイナリー」の選択肢が設けられた。この発表は、オーストラリア統計局(Australian Bureau of Statistics)が性、ジェンダー、性徴の変動、性的指向についてのデータの収集・提供に関する新しい基準を公開したことを受けてのものである。
2021年の国勢調査では性的指向に関する情報を入力する選択肢ないが、性別欄 には「男性」「女性」「ノンバイナリー」の3つの選択肢が設けられることになる。
ノンバイナリーの選択肢
オーストラリア統計局は、「ノンバイナリー」が選択がされた場合に記入欄が利用できるようにすべきと提言している。この項目を選択した人は「男性」「女性」を選択することもできると述べた。
2016年の国勢調査では、性別欄に「男性」「女性」「その他」の3つの選択肢が設けられた。「その他」を選択した人は1,260人だけであった。
「この人数は、特別な手順による制約、性やジェンダーにおける多様性を報告したいと思う気持ちや機会の制約により正確な結果ではないと考えられています。性やジェンダーが理由で無礼な扱い、嫌がらせ、差別を受けたことがある人々は公的な文書に自身の性別について正直に答えることに抵抗があるかもしれません」とオーストラリア統計局は述べた。
オーストラリア統計局の情報収集における新しいガイドラインは、2020年の性、ジェンダー、性徴の変動、性的指向における項目に関する基準の中で構成されている。調査員は相手の性やジェンダーを推測せずに「彼(he) / 彼女(she)」「彼の(his)/彼女の(her)」の代わりに「彼ら / 彼女ら(they)」「彼らの / 彼女らの(their)」といった包括的言語を使うことが推奨されている。さらに、出生時の性別とジェンダーとの違いについの説明は必要であろうし、そららの情報は別々に集められるべきである。
「このガイドラインは、出生時もしくは幼児期に割り当てられた性別とは異なるジェンダー、あるいは、「男性」「女性」どちらでもないジェンダーとして社会において自認または、認識されている個人に対して適切な選択肢が確実に提供されるようにオーストラリア政府の部局宛に指針を示しています」
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