代理出産がきっかけで生まれた思いがけない友情
今年の1月31日にサンダンス映画祭で上映され、4月23日にアメリカで公開されたアメリカのコメディ映画『Together Together』。
この映画は、子供が欲しい40代で独身のマットとマットの子供を産むために代理母(※)になったアナの思いがけない友情を描いた面白くもあり感動的で楽しい作品です。
※この映画での代理母は遺伝的につながりの無い受精卵を子宮に入れて出産するGestational Surrogacy。
マット役はブラッドリー・クーパー主演の映画『The Hangover』で一躍有名となったコメディアンで俳優のエド・ヘルムズ(Ed Helms)、アナ役をコメディアンで女優のパティ・ハリソン(Patti Harrison)が演じています。
オリエンタルな雰囲気の美しいパティ・ハリソンですが、母親がベトナム人で父親が白人のミックスで、この映画の予告を見たときは全然気が付かなったのですが、トランスジェンダーの女性です。学生の頃に家族にトランスであることをカミングアウトしたそうです。
この映画はクィア映画としても注目されており、特にオープンリートランスジェンダーのパティ・ハリソンが妊娠した女性役を演じています。また、セラピスト役をオープンリーレズビアンのコメディアンで女優のティグ・ノタロ(Tig Notaro)、アナの職場の同僚役にオープンリーゲイでコメディアンで俳優のフリオ・トーレス(Julio Torres)が演じています。
また、『Together Together』は、ゲイ・ストレートにかかわらず独身の40代前後の男性であれば恐らく一度は頭を過ったことがあるであろう「自分の子供をもつ」というところからストーリが展開しているところもとても興味深いところでもあります。
日本での公開は未定ですが、映画館での上映もしくはストリーミングサービスでの配信をしてもらいたい作品です。
【追記:2021年11月18日】
嬉しいニュースが届きました。『Together Together』が『ひとりじゃない、わたしたち』という日本語タイトルで12月8日(水)からSony Picturesで配信されることになりました!
真面目で孤独なアプリ設計者で40代独身のマット。以前から子供を持つことを望んでいたマットは、バリスタで1人でいることが好きな26歳のアナを代理母(ホストマザー)として雇うことなった。2人は契約を交わし、費用も取り決められたが、これからの9ヶ月をどう乗り越えていくかは手探りの状況のままであった。全くの他人同士の予想だにしない2人の関係は、彼らの繋がり、境界線、愛情に対する考えに変化をもたらすことになる。
映画概要
タイトル:Together Together
脚本・監督:ニコール・ベックウィズ
出演:エド・ヘルムズ、パティ・ハリソン、ティグ・ノタロ、フリオ・トーレス、アンナ・コンクル
Website:https://bleeckerstreetmedia.com/
Sony Pictures(日):https://www.sonypictures.jp/he/11245116/
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