スマホは今や生活必需品
1日にどのくらいスマホを使っていますか?
動画、音楽、ゲーム、SNS、インターネット、スマホ決済などスマホなしの生活は考えられないほど今や生活必需品となっています。もはや色々な意味で我々はスマホに依存しています。
スマホは大人だけのものではなく、各家庭の教育方針によって異なりますが親が子供にスマホを持たせている家庭も増えています。スマホがあれば何かあったときにすぐに子供に連絡がとることができますし、事故や事件に巻き込まれないようにGPSを使えば居場所を把握することができるなどのメリットもあります。その一方で、SNS、ゲームなどに多くの時間を費やしてしまったり、有害サイト・アプリを使用してしまう可能性もゼロではないため、スマホの使い方についての教育も必要となります。
子供の頃にスマホはもちろんのこと、インターネットもなかった時代に育った私は、子供の頃、自分がゲイ(その頃は「ゲイ」という言葉も知りませんでした)かもしれないと思いつつもそれを相談する相手ももいなければ、同じ境遇の人と知り合う方法さえ知りませんでした。それに比べると現代の子供たちには多くの選択肢があり、スマホを使えば知りたい情報も得ることもできれば、SNSなどで友達をつくることや同じ境遇の人たちとつながることもできます。
一見、スマホはLGBTQ+の子供たちにとってはメリットの方が多いようにも思えますが、アメリカの調査によるとLGBTQ+の子供はストレートの子供に比べると多くの時間をスマホに費やしているということが明らかになりました。その理由とは一体なんなのでしょうか。
今回はLGBTQ+の若者とスマホについての調査結果に関する記事をご紹介します。
LGBTQ+の若者がスマホに多くの時間を費やす懸念すべき理由
最新の調査によると、米国のLGBTQ+の若者は、ストレートの若者よりもはるかに多くの時間をスマホに費やしていることが明らかになった。
“Annals of Epidemiology(疫学)”に掲載された調査によると、10歳から14歳のクィアの子供は、ストレートの子供よりも1日平均4時間も多くスクリーンを見て過ごしており、アメリカのLGBTQ+の若者は1日平均10.4時間もスマホに時間を費やしている。
また、LGBTQ+の子供は、ビデオゲームやソーシャルメディアへの依存度が高く、全体的に「スマホの使用」が多いことも分かった。
この研究の著者であり、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の小児科の助教授であるジェイソン・ナガタ医学博士は、LGBTQ+の子供たちは、学校活動における仲間外れによってスマホをより高い頻度で使用している可能性があると説明した。
「レズビアン、ゲイ、バイセクシュアルの若者は、性的指向を理由に、学校でのいじめや仲間外れを経験する傾向が高く、従来の学校活動に費やす時間が減ることで、スマホの画面を見る時間が増えているのです」と彼は声明で述べた。
「テキストメッセージ、ソーシャルメディア、インターネットといったオンラインコミュニケーションは、10歳前後のLGBにとって、地元のコミュニティでは見つけられないような他のLGBの人々に出会い、支援を受ける上では有効と思われます」
LGBTQ+の若者のスマホの画面を眺めている時間が増えることは、睡眠、メンタルヘルス、運動に悪影響をもたらす可能性があると彼は付け加えた。
🏳️🌈New @UCSFPediatrics study in @AnnalsOfEpi 🏳️🌈#LGB adolescents reported 4⃣ more hours of daily #ScreenTime and ⬆️problematic use than their straight peers
🖋️ Chris Lee, Joanne Yang, @AbubakrShoaibi@kyletganson @testaalex @Dr_DylanJackson 🔗 https://t.co/PiJuqE83Ff 🌈 #LGBT pic.twitter.com/o96eLM0eNC
— Jason Nagata, MD (@jasonmnagata) March 29, 2023
ナガタ氏はQueertyに、クィアの子供たちはオンラインで自分の居場所を見つけようとしているため、ストレートの子供よりもスマホの画面を眺める時間が高い可能性があると語った。
「地元コミュニティで支援を受けていないクィアの若者は、インターネットを頼って必要な支援を探したり受けたりしているのかもしれません。スマホの画面は、遠くに住む友人や家族と連絡を取り合うのにも役に立ちます」と彼は述べた。
彼はまた、一部の調査参加者の年齢が若いこともあり、ストレートであると自認している調査対象者の一部は、年齢を重ねてから自分がLGBTQ+であるとカミングアウトすることも考えられるため、それによっては研究結果に影響を与える可能性もあると説明した。
「ゲイ、レズビアン、またはバイセクシュアルであると自認する調査参加者の割合は、10代で増加する可能性が高い」と彼は述べた。
この研究は、英国の若者世代がクィアであると認識する可能性が年配世代よりも2倍も高いことを明らかにした画期的な2021年の国勢調査データに基づいている。
2021年の国勢調査では、16歳から24歳のグループでレズビアン、ゲイ、バイセクシュアルの割合が最も高く、6.91%がLGBであることが分かった。
慈善団体”Just Like Us”の元CEOであるドミニク・アーナル氏は、LGBTQ+コミュニティの拡大を受けて、学校でのいじめや仲間外れといった課題解決は避けられないと説明した。
「悲しいことに、LGBTQ+の若者は、ストレートに比べていじめを経験する割合が2倍も高いなど、不均衡な課題に直面していることを我々は認識しています」とアーナルは述べた。
「国勢調査のデータを受けて、いじめの問題に取り組む必要性やインクルーシブ教育が英国全体の標準であるべきであることがこれまで以上に明確になっています。そうすることで、増加し続けるLGBT+であることをオープンにする若者が、幸せで歓迎的で安全な環境の学校の中で成長できるようになれるのです」
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