ユーロビジョン2025 イタリア・セルビア・デンマーク・ドイツ・クロアチアの代表が決定

ユーロビジョン・ソング・コンテスト
picture from Eurovision Song Contest
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イタリア、セルビア、デンマーク、ドイツ、クロアチアの代表が決定

今年5月13日(火)~17(土)にかけてスイス、バーゼルで開催されるユーロビジョン・ソング・コンテスト2025

国内選考会も残すところあとスウェーデン、サンマリノ、ポルトガルの3ヶ国となりました。一方、2月22日(土)にイタリア、2月28日(金)にセルビア、3月1日(土)にデンマーク、ドイツ、3月2日(日)にクロアチアの代表が決定しました。

Lucio Corsi – Volevo essere un duro | Italy

イタリアでは2月15日(土)にユーロビジョンへの出場権が得られるFestival di Sanremo 2025が開催され、オーリー(Olly)が「Balorda nostalgia」で優勝しました。しかし、すでに予定されていたツアーがユーロビジョンの期間と重なっていたため、1週間の検討の末、イタリア代表を辞退。これにより、準優勝のルキウス・コルシ(Lucio Corsi)が代表となりました。

Lucio Corsiは、トスカーナ出身の31歳のシンガーソングライターです。地元のバンドでギターを弾いた後、2012年にミラノへ移りソロ活動を開始し、2015年にEP『Vetulonia Dakar』と『Altalena Boy』を発表しました。また、2017年には故郷マレンマの動物をテーマにしたデビューアルバム『Bestiario Musicale』をリリースしています。

「Volevo essere un duro」は日本語に訳すと「タフな男になりたかった」という意味になります。ノスタルジックで、昭和のフォークソングを思わせるような懐かしく心地よい曲です。しかし、ユーロビジョンとなると厳しい戦いになるかと思います。

Big 5のイタリアはファイナルからの出場となります。

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Princ – Mila | Serbia

セルビアのPesma za Evroviziju 25には、30組のアーティストが出場し、その内16組がファイナルに進み、Jury票が10点、Pubulic票が8点、合計18点でプリンツ(Princ)が「Mila」で優勝しました。

Princ(Stefan Zdravković)は、「ヴラニェの歌唱の奇跡」と称されるセルビアの歌手です。また、ギターやドラムも演奏し、ロックバンドのフロントマンやミュージカル『ジーザス・クライスト=スーパースター』の主演も務めました。ブルガリア版『The Voice』では、4,000人の出場者の中、トップ12入りし、2023年のPesma za Evrovizijuでは「Cvet sa istoka」で2位となりました。

「Mila」は、切ない愛と葛藤をテーマにしたバラードです。ご覧のとおり、歌唱力は素晴らしく、ビジュアルとのギャップも魅力的です。現時点でのバラードはギリシャの「Asteromata」とモンテネグロの「Dobrodošli」で、どちらもセルビアと同じセミファイナル2になります。個人的に、限られたバラードの中でもこの2曲は素晴らしいと思っていますが、それと比べると「Mila」はビジュアルの情報が多すぎるのと、どこか古い印象を受けてしまいます。

セルビアは、セミファイナル2に出場します。

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Sissal – Hallucination | Denmark

デンマークのMelodi Grand Prix 2025には、8組のアーテストが出場し、その内3組がスーパーファイナルに進み、Jury票が20点、Public票が18点、合計38点でシッサル(Sissal)が「Hallucination」で優勝しました。

Sissalは、フェロー諸島・トースハウン出身、コペンハーゲン在住のアーティストです。10歳で初めてステージに立ち、デンマーク移住後はフェス出演やディズニー映画のデンマーク語吹替、デンマーク国王の前でのパフォーマンスなど多方面で活躍しています。

エレクトロポップサウンドの「Hallucination」は、出会った人物との繋がりがあまりにもリアルに感じて、非現実に感じてしまうということを歌っています。

これまで紹介した代表の中で、心を奪われるパフォーマンスを見せたアーティストの一人が Sissal です。この曲を生歌で完璧に歌いこなしているのも素晴らしいですが、彼女の声と楽曲が見事にマッチしている点も魅力的です。唯一気になったのは、ダンサーの動きがやや邪魔に感じられたことです。本選では、ステージ演出の改善が求められるかもしれません。デンマークは過去4大会でセミファイナルで敗退していますが、今年は大いに期待できそうです。

デンマークはセミファイナル2に出場です。

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Abor & Tynna – Baller | Germany

ドイツのChefsache ESC 2025には、14組のアーティストが出場し、9組がファイナルに進み、Jury票のみの1stラウンドで5組に絞られ、Public票のみの2ndラウンドでアーボー&ティナ(Abor & Tynna)が「Baller」で優勝しました。

AborとTynnaはウィーン出身の兄妹で、音楽一家に生まれ育ちました。父親はウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のチェリストで、彼らの音楽キャリアに大きな影響を与えたとのこと。子供の頃からクラシック楽器を学び、2016年に初めて一緒に曲を書き、これまでウィーン、ベルリン、ハノーファーでのパフォーマンスを行っています。

Abor & Tynnaの「Baller」のパフォーマンスを3回続けて見てみましたが、楽曲も歌唱力も弱いですし、ただ騒いでいるだけといった印象でした。2ndラウンドに進んだ他の4組のパフォーマンスも見てみましたが、Chefsache ESC 2025に突出した出場者がいないのがこの結果なのかもしれません。18年ぶりのドイツ語でのエントリーを喜ぶ声も多いですが、大幅な演出の改善が求められるでしょう。昨年はアイザック(Isaak)が12位と健闘しましたが、万年定位置のドイツが再び最下位争いに入っている可能性も高いです。

Big 5のドイツはファイナルから出場です。

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Marko Bošnjak – Poison Cake  | Croatia

ユーロビジョン2024でBaby Lasagnaが準優勝をし、期待度も高かったクロアチアのDora 2025には、24組のアーティストが出場し、セミファイナル1と2から各8組がファイナルに出場しました。ファイナルでは、Jury票が83点、Public票が47点の合計130点でマルコ・ボスニャク(Marko Bošnjak)が「Poison Cake」で優勝しました。

個人的にはIVXN(Ivan Milić)の「Monopol」に注目していましたが、結果は10位でした。ビジュアルも歌唱力も素晴らしいです。ただ、曲はキャッチーですが、若干繰り返しとコーラスが多めなので少し弱かったかもしれません。あと、踊りはあまり得意ではないのかもと思ったりしました。来年以降に期待です。

現在、21歳のMarko Bošnjakは、ボスニア・ヘルツェゴビナのモスタル出身の歌手で、2016年にセルビアのオーディション番組「Pinkove Zvezdice」のシーズン2で優勝しました。2022年には、デビューシングル「Moli za nas」でDora 2022に出場し、2位となりました。

Markoの歌唱力は抜群で「Poison Cake」は、バラードの「Moli za nas」とは異なり、ダークポップ調で、甘いお菓子に毒を仕込み相手に復讐するというミステリアスでファンタジックな世界観を描いています。好き嫌いが分かれそうな楽曲なので、中毒性のあるメロディーがクセになる人もいれば、そうでない人もいるでしょうし、評価も大きく分かれるかもしれません。

クロアチアは、セミファイナル1に出場します。

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