HIV感染から完治した史上二人目の男性が正体を明らかに

HIV
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HIV検査は引き続き定期的に

ひと昔までは「不治の病」と言われていたエイズ。

現在では様々な治療薬が開発されたおかげで、適切な治療によって症状をコントロールしながら、普通の生活を送ることができるようになっています。 また、日本ではまだ認可されておりませんが、PrEP(曝露前予防内服)が実施されている国々では、HIV感染率が減ったとの報告もあります。

2019年3月、ロンドン在住の男性がHIV感染から完治した世界で2例目として発表されました。その男性が、先日、The New York Timesのインタビューで正体を明らかにしました。

残念ながら、今回の事例は特殊なケースであるため、誰にも適用できるものではないとのことです。今回の成功例に期待は高まるところですが、HIV感染予防のために正しい知識を理解し、早期発見と治療のためにもHIV検査は引き続き定期的に行いましょう。

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カスティリェホ、HIV感染者の「希望の大使」になりたい。

HIV感染が完治した史上二人目の男性が正体を明らかにした。

ロンドン出身のアダム・ カスティリェホ(Adam Castillejo)は、HIV耐性のある珍しい遺伝子変異をもったドナーから骨髄移植を受けるために抗レトロウイルス療法をやめ、18ヶ月後の昨年には、HIVには感染していないと伝えられた。

現在、40歳のカスティリェホは、3月9日(月)にThe New York Timesでのインタビューで初めて公に現われ、2003年にHIV陽性、2013年にはホジキンリンパ腫が発症したことを明らかにした。

2016年、彼は実験的手術を受けたが、化学療法があまりに辛く、仕事を辞めざるを得なかった。

「私の人生はその時点で崩れ落ちました。失業し、家賃も払えず、家も失いました」と彼は説明した。

「私は現在、新しいスタートを切り、生活を立て直し、着実に強くなっています。この旅は私に癌研究やこれまで知らなかった世界についての知識や理解力を身に着けるための機会を与えてくれました」

カスティリェホは、HIV感染者にとっての「希望の大使」になりたいと述べ、「私が受けた治療をすべての方々に適用することはできないが、科学者がより効果的な治療法を見つけるために今回の事例が彼らの手助けとなることを願っています」と付け加えた。

ケンブリッジ大学のウイルス学者でこの研究の指導的立案者のラヴィンドラ・クマル・グプタ教授は、今回の治療は幹細胞移植の侵襲的手技であるため、すべての人にとって適したものではないというカスティリェホのコメントを繰り返し伝えた。

「この根治的治療はハイリスクであり、生命に関わる血液系腫瘍を抱えたHIV感染者の最終手段であるということを理解して必要があります」と彼は声明で述べた。

「これは抗レトロウイルス治療で効果がでているHIV陽性患者が使えるような治療ではありません」

しかしながら、この件はとても重要なものであり、それは最初のケースは例外でもなければ、偶然ではなかったということを意味していると彼は協調した。

13年前、ベルリンの患者としてしられていたアメリカ国籍のティモシー・レイ・ブラウンは、白血病の治療のため幹細胞移植を受けたのち、世界で初めてHIVを完治した患者となった。現時点でもなお、彼はHIV陰性のままでいる。

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