ウクライナに留まり活動を続けるLGBTQ+団体のリーダーたちの使命と決意

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ウクライナのLGBTQ+団体

2月24日に開始したロシア軍によるウクライナへの軍事侵攻。

テレビなどでウクライナ情勢が連日報道されていますが、ロシアによるウクライナへの攻撃が激しさを増す中、死傷者が増え続け、多くのウクライナ人が国内外へ避難するなど大きな混乱が生じています。

ウクライナの人口は約4,300万人、3月19日時点でウクライナ国外に逃れた人の数は約339万人、国内外での避難民は1,000万人を超えたとのことです。

そんな中、ウクライナのLGBTQ+団体のキーウ・プライドKyiv Pride)をはじめウクライナ国内の団体が連携し、国内の当事者のためにウクライナに留まり活動を続けているとのことです。各団体の情報と寄付先は以下をご覧ください。

 
 
 
 
 
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一日も早くウクライナに平和な日々が戻ることを願うばかりです。

今回紹介するのは、ウクライナのLGBTQ+団体とリーダーたちの現状についてをについての記事です。

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私たちはウクライナを救わなくてはならない

ウクライナがロシアの残忍な侵略戦争から自らを守る中、ウクライナのLGBT+の活動家たちは新しい役割を果たしていることに気づいた。

戦争はイコライザーであり、キーウ・プライドのディレクターであるレニー・エンソム(Lenny Ensom)はPinkNewsに「爆弾はあなたの身元を尋ねるようなことはせず、ただ落ちるだけです」と説明している。

砲撃の音は近くで鳴り響き、ロシアによる侵略が始まって以来、彼は十分な睡眠が取れていない。火曜日の夜(3月15日)、彼の地区の建物が襲われた。

「それはロシアンルーレットのようなものです。 彼らはただ爆弾を放つが、それがどこに着弾するかわかりません」

キーウ・プライドのディレクターとして、彼はウクライナのLGBT+のコミュニティのために物事がうまくいくようにと人生の多くの時間を捧げてきた。ここ数週間で、彼の仕事の中心は劇的にそして突然変わり、戦争が激化するにつれて、アドボカシーから離れ、コミュニティの人々の食物や住まいの確保を支援することへと変わっていった。

現在、ウクライナに残っている多くのクィアの人々は、それぞれができる方法で生き続けること、自分たちの自由のために戦うことに重点的に取り組んでいる。

しかし、差別と不平等は今なお存在している。避難しようとしている黒人や褐色人種を対象とした人種差別やトランスジェンダーの人々(特に女性)が退避にあたって文書が正しくないという理由からウクライナを出れない又は、国内の検問所を通過できないという数々の報告があがっている。

レニーによると、安全が最優先事項であり、戦争が激化してもウクライナにはLGBT+コミュニティをターゲットにしている極右主義者らは存在するとのこと。

「彼らは戦争中や侵略中であってもLGBT+の人々を攻撃しており、これは本当に最低なことです」とレニーは述べている。「私たちはプーチンだけと戦っているだけでなく、国内の同性愛嫌悪の勢力とも戦っているのです」

レニーは十分な休息が取れていないが、彼の忙しい日々は続いている。キーウ・プライドは、クィアのウクライナ人のために安全な情報交換の場を用意し、海外滞在先での安全な場所についてのデータベースを作成した。また、助けを必要としている人を把握できるように、簡単に記入できるフォームも用意されている。

彼らは、Gay Alliance Ukraineと連携し、緊急宿泊施設を求めて周辺地域から避難したLGBT+の人々を支援している。

また、キーウ・プライドは、戦争中にLGBT+コミュニティの人々がメンタルヘルスサポートを利用できるように支援している。彼らは心理的サポートグループを結成し、ボランティアの心理学者は、クィアの人々が持ちこたえられるように24時間体制で取り組んでいる。

「私たちはコミュニティの要望に応えています」とレニーは述べている。

国際的なメディアは、膨大な数のウクライナ人が安全な場所を求めて国外へ避難したことが大きく取り上げている。現在、約300万人がウクライナを後にしたが、レニーは4,000万人以上の人がウクライナに残っていると指摘している。

「この戦争を止めたいのなら、ウクライナの全人口を避難させることはできないということを理解する必要があります」と彼は言う。「残念ながら、それは不可能です。コミュニティはそのことを十分理解していると思います」

レニーの同僚や友人の多くは、積極的にその場に残ることを選択している。彼の友人の何人かは軍と領土の防衛部隊に加わった。

「私は彼らの行動に本当に感謝しています」と彼は言う。「我が国は今、私たちを必要としています。私たちがここに留まれば、我々は勝つことができ、ロシアの侵略に立ち向かうこともできるでしょう。私たちが戦争から逃げてしまったら、誰もロシア人を止めることはできません」

レニーの決意は固く、自分の街が砲撃されている音で目覚めた時から変わっていない。その時、彼はウクライナが侵略されていることに気が付いたのである。

「人々はニュースを読んでいませんでした、彼らはただ逃げるか、防空壕に向かいました」と彼は言う。「私たちはそのことを信じていませんでした。21世紀に地上戦争のような愚かなことが起こるなんてどうやったら信じることができるでしょうか? それはエイリアンが今にも地球にやってくるということを信じるようなことです。これは残忍な戦争のやり方です」

レニーが考えているように、これはロシア対ウクライナではなく、ロシア対世界である。ウクライナが応戦に成功すると世界が期待していたとは彼は考えていない。「今、私たちが戦い続けるにつれて明らかとなったこととは、我々が勝つためにはウクライナに更なる支援が必要だということです」

現状は酷いが、楽観的な見方もある。「私たちは、私たちの軍隊、ウクライナ軍を本当に信じています」とレニーは言う。「私たちにはウクライナ精神があり、それが私たちを動かし続けています」

その一部は、「彼らを支援するために我々がここにいることをコミュニティに示すために」集結することを意味する。

「私たちは皆ここにいます。そして、私たちは一緒に勝利をおさめます」

レズビアン団体、Sphereの代表であるヴィラ・チェニージナ(Vira Chernygina)は、ロシアによるウクライナ侵攻が始まったとき、ウクライナ東部のハルキウに住んでいた。ハルキウは戦争の影響を最も受けた都市の1つである。

彼女はそこに10日間滞在した後、西部の都市、リヴィウに避難するという難しい決断をした。ヴィラはハルキウで働き続けようとしたが、身の安全の心配にすべての時間が費やされるようになり、これ以上仕事に取り組むことは不可能であると気が付いた。

「爆発があると脳は停止してしまいます」と彼女はPinkNewsに述べている。「私は10日間試してみましたが、それは不可能です」

ウクライナに滞在し続けることには一連の危険と不安が伴うが、ヴィラはウクライナに留まり、人権のために戦い続けることを決意している。ありとあらゆるLGBT+の権利に猛反対の姿勢を示すロシアからは彼女のような活動家は敵であるとみなされるであろうと彼女は述べている。

「私たちのような活動家にとっては危険なことです」と彼女は言う。「ウクライナ侵攻の2日目、私たちはウクライナに留まり、戦争はいつかは終わるものなので、LGBT+の権利は優先すべきことであると気がつきました。性的指向が何であろうととも、私たちは国を救わなければなりません。私たちには1つのゴールがあります。それは、勝たなければならないということです」

本当の取り組みは戦後から始まると彼女は指摘している。ウクライナは都市の再建をしなければならない。さらに、ウクライナの人々は戦争のトラウマから立ち直るのためにも心理的な支援が必要となるでしょう。

他の多くの人と同じように、彼女は必要があればウクライナの自由のための戦いに参加する覚悟はできている。

「もしその時が来たら、私はできる限りの行動を起こします。私は武器を取って、戦います。我々には後戻りしたりどこかに逃げるという選択肢はありません。ただ1つの方法があるとしたら、それは勝つことです。 それがウクライナの精神です」

ウクライナの精神によってヴィラが未来に目を向け続けることができるのである。レニーのように、彼女はウクライナが戦争に勝ち、LGBT+の人々にとって物事が良い方向に向かい続けると信じている。

「ウクライナはヨーロッパで最大のプライド運動を起こすでしょう。私たちにとって支援は非常に重要なものです。私たちには力があり、モチベーションもあります。将来的に我々が必要とするものは、あなた方のサポートなのです」

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