性感染症(クラミジア、淋菌、梅毒)の減少と性感染症予防薬のDoxyPEP(ドキシペップ)

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日本では梅毒が急増

最後に性感染症の検査を受けたのはいつですか?

今回紹介する記事によると、アメリカでは性感染症(STI)の診断件数が減少傾向にある一方で、日本ではわずかに増加しており、特に梅毒は近年急増しているそうです。

ゲイの方であれば「PrEP(プレップ)」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。

「PrEP」は服用することでHIV感染を予防する方法です。正しく使用すれば性行為によるHIV感染リスクを99%減らせるとされています。日本でも「PrEP」を利用するゲイの方が増えており、その影響でコンドームを使わない性行為が増加しつつあります。この結果、クラミジア、淋菌、梅毒といったHIV以外の性感染症が増えているのが現状です。なお、「PrEP」はあくまでHIV予防のための手段であり、他の性感染症を防ぐ効果はありません。そのため、性感染症予防には引き続きコンドームの使用が推奨されています。

日本でも性感染症の感染リスクを軽減する新たな方法として、「DoxyPEP(ドキシペップ)」が注目されていますが、処方しているクリニックはまだ限られています。

「DoxyPEP」は、性行為後72時間以内に「ドキシサイクリン(ビブラマイシン)」という抗菌薬(抗生物質)を服用することで、クラミジアや淋菌、梅毒の感染リスクを下げる予防法です。ただし、感染リスクをゼロにするものではないこと、抗菌薬の安易な使用により耐性菌が出現し、効果が薄れる恐れがあることには注意が必要です。興味がある方は「DoxyPEP」で検索してみてください。

性感染症を予防する選択肢が増えることは、我々ゲイにとっては心強いことです。しかし、基本的にはセイファーセックスを心がけることが重要です。それでも、感染リスクの高い性行為をしてしまうもともあるかもしれません。そのような場合にパニックにならないためにも、事前に対処法を理解しておくことも重要です。

それではアメリカにおける性感染症に関する記事をご覧ください。
また、HIVも含め、性感染症に関する情報は下記の参考サイトをご参照ください。

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ゲイ男性とDoxyPEPのおかげで性感染症(STI)が減少していることが判明

ついに良いニュースが届きました!

最新のCDC(アメリカ疾病予防管理センター)のデータによると、性感染症(STI)の流行が鈍化傾向にあり、2023年には、全体的な性感染症の診断件数が2%減少したとのこと。

新たに246万件の性感染症(STI)が報告されたものの、淋病や第1期、第2期梅毒の症例数が大幅に減少しており、特にLGBTQ+コミュニティの取り組みがその主な要因とされている。

過去1年間で、ゲイおよびバイセクシュアル男性の間での梅毒診断件数は13%減少した。これは、成人人口の約2%を占めるに過ぎない彼らが「これまでほぼ半数の症例を占めてきた」ことを考えると、注目すべき減少である。

さらに、淋病の症例数は2年連続で7%減少し、一方でクラミジアの症例数も2019年以降9%減少している。

では、この変化の理由は何なのか?

NBCニュースが話を聞いた感染症の専門家たちによると、この統計の背景には、クィアコミュニティによる「DoxyPEP」の積極的に活用したことが要因である可能性が高い。

DoxyPEP(ドキシサイクリン事後予防、Doxycycline Post-Exposure Prophylaxis)は、性行為後72時間以内に服用することで、細菌性STIの感染リスクを最小限に抑える経口抗生物質である。

このプロトコルは、感染リスクを減らす効果が実証されており、HIV予防薬PrEPと併用しても安全である。

このプロトコルは、今回の報告後に「ひそかなヒット」と称されているが、ゲイコミュニティの間では「前から知ってた」との声もある。

2022年10月には、サンフランシスコの公衆衛生局が、コンドームを使用しない性行為を行う人々に対し、その使用を最初に推奨した。その後、ニューヨークやシカゴなどの主要都市が続き、CDCも今年6月にDoxyPEPに関する臨床ガイドラインを発表した。

とはいえ、有色人種やLGBTQ+コミュニティの人々は依然として性感染症の影響を特に強く受けている。

また、私たちが主導しているとはいえ、DoxyPEPに関する教育が不足していることが最近の調査で明らかとなった。

この調査では、出会い系アプリを通じて900人のゲイおよびバイセクシュアル男性を募集した。

そのうちDoxyPEPについて知っていたのは50%に過ぎなかったが、95%以上の回答者が使用に興味を示した。

CDCのHIV、ウイルス性肝炎、STD、結核予防センターのディレクターであるジョナサン・マーミン博士によれば、この統計は「数百万件の性感染症の中で希望の光」とのこと。

「20年近く続いていた性感染症の増加が、ようやく潮目を迎えました。この瞬間を活かし、さらなる革新と性感染症予防への投資を進めましょう」と述べた。

関連記事:New health report finds STIs are on the decline thanks to gay men & DoxyPEP

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