セミファイナル1の通過者を予想
2026年5月12日(火)(日本時間は翌日14日 早朝4時スタート)にセミファイナル1 、5月14日(木)にセミファイナル2、5月16日(土)にファイナルがオーストリア、ウィーンで開催されるユーロビジョン・ソング・コンテスト2026。
今年のユーロビジョンは、イスラエルの参加を受けてスペイン、アイスランド、アイルランド、オランダ、スロベニアが辞退する一方、ブルガリア、モルドバ、ルーマニアの3ヶ国が復帰し、最終的に35ヶ国が参加します。
5月12日(火)のセミファイナル1および14日(木)のセミファイナル2では、それぞれ15ヶ国のうち10ヶ国がファイナルに進出します。続く16日(土)のファイナルでは、昨年の優勝国であるオーストリアとスペインを除くBig Four(フランス、ドイツ、イタリア、イギリス)、そして各セミファイナルを勝ち上がった20ヶ国の計25ヶ国が優勝を争います。
セミファイナル1では、イタリアが6番目のジョージアの後、ドイツが10番目のイスラエルの後にパフォーマンスを行います。
今年のユーロビジョンでは、セミファイナル1・2において審査員票が復活し、審査員票と視聴者票がそれぞれ50%ずつの割合で結果に反映されます。確実にファイナル進出が見込まれる国もいくつかありますが、残りの枠は予想が難しく、意外な結果となる可能性も十分にあります。
それでは、12日(火)のセミファイナル1に出場する15ヶ国の中から、ファイナルに進出しそうな(進出してほしい)10ヶ国を予想してご紹介します。
セミファイナル1は、15ヶ国から10ヶ国がファイナルへ
| 順番 | 出場国 | アーティスト | 曲 |
|---|---|---|---|
| 1 | Moldova モルドバ | Satoshi | (Live)Viva, Moldova! (MV)Viva, Moldova! |
| 2 | Sweden スウェーデン | FELICIA | (Live)My System |
| 3 | Croatia クロアチア | LELEK | (Live)ANDROMEDA (MV)ANDROMEDA |
| 4 | Greece ギリシャ | Akylas | (Live)Ferto (MV)Ferto |
| 5 | Portugal ポルトガル | Bandidos do Cante | (Live)Rosa |
| 6 | Georgia ジョージア | Bzikebi | (MV)On Replay |
| 7 | Finland フィンランド | Linda Lampenius & Pete Parkkonen | (Live)Liekinheitin |
| 8 | Montenegro モンテネグロ | Tamara Živković | (Live)Nova Zora (MV)Nova Zora |
| 9 | Estonia エストニア | Vanilla Ninja | (Live)Too Epic To Be True (MV)Too Epic To Be True |
| 10 | Israel イスラエル | Noam Bettan | (MV)Michelle |
| 11 | Belgium ベルギー | ESSYLA | (MV)Dancing on the Ice |
| 12 | Lithuania リトアニア | Lion Ceccah | (Live)Sólo Quiero Más (MV)Sólo Quiero Más |
| 13 | San Marino サンマリノ | Senhit feat. Boy George | (Live)Superstar |
| 14 | Poland ポーランド | ALICJA | (Live)Pray |
| 15 | Serbia セルビア | Lavina | (Live)Kraj mene |
FELICIA – My System | Sweden
まず1組目は、毎年レベルの高いスウェーデンのMelodifestivalenで優勝したフェリシア(Felicia)です。
個人的にはSF1で一番の推しです。Melodifestivalen 2026のファイナルは体調不良の中でのパフォーマンスでしたが、それを感じさせない勢いもありました。Feliciaの歌唱力と楽曲はもちろんのこと、ステージ演出も含めて、スウェーデンの底力を見せつけられたように感じます。
このパフォーマンスであればファイナル進出は間違いないと思いますが、通常、スウェーデンはMelodifestivalenでのパフォーマンスをそのまま本選に持ち込むため、ステージ演出に大きな変更はないかもしれません。ただ、マスク姿については、Feliciaの神秘性を高める一方で、顔を出したほうがより感情が伝わりやすくなり、視聴者への更なるアピールに繋がるではないかと思います。
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Linda Lampenius & Pete Parkkonen – Liekinheitin | Finland
2組目はUMK(Uuden Musiikin Kilpailu)で優勝したフィンランド代表のリンダ・ランペニウス&ピート・パルッコネン(Linda Lampenius x Pete Parkkonen)です。
優勝候補ともささやかれていますが、彼らもファイナル進出はほぼ確実と言える1組です。審査員と視聴者の両方からの得票が期待できますが、どちらかというと視聴者票のほうがより強く支持されるのではないかと感じています。
正直なところ、UMKでのステージ演出はやや弱かったようにも感じられますが、彼らのパフォーマンスは安心して見られ、楽曲自体の完成度も高いことは間違いありません。本選に向けてどのような仕上がりになるのか注目したいところです。演出がうまく噛み合えば、印象が大きく変わる可能性もありそうです。
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Noam Bettan – Michelle | Israel
3組目はイスラエルのオーディション番組 HaKokhav HaBaで優勝したノアム・ベタン(Noam Bettan)です。
ノアム・べタン自身はイスラエル生まれですが、彼の両親はフランス出身でイスラエルに移住する前はフランスのグルノーブルに住んでいました。そのため、ノアムはヘブライ語と英語に加えてフランス語を話すことができ、楽曲「Michelle」では、昨年の「New Day Will Rise」と同じく3ヶ国語が使われています。
イスラエルによるガザ侵攻後の2024年は、エデン・ゴーラン(Eden Golan)による「Hurricane」が5位、2025年のユヴァル・ラファエル(Yuval Raphael)による「New Day Will Rise」が準優勝と、高順位を記録しています。昨年の準優勝については正直なところやや疑問も残りますが、個人的には「Hurricane」の方が楽曲としては好みです。一方で、今回、2022年のMichael Ben David以来、4年ぶりの男性代表となるノアムの「Michelle」は、無駄のない洗練された楽曲に仕上がっています。
イスラエルの現状を考えると恐らくパフォーマンス初披露は本選になると思われますが、どのようなステージ演出になるのか注目したいところです。
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Satoshi – Viva, Moldova! | Moldova
4組目は、昨年はユーロビジョンに参加しなかったモルドバのSelecția Națională 2026で優勝したサトシ(Satoshi)です。
ユーロビジョン2026のSF1のトップバッターにピッタリな楽曲「Viva, Moldova」は、タイトル通りモルドバへの愛と誇りを、陽気でお祭り感のあるテンポで歌い上げるナショナル色の強い楽曲になっています。
本選でも、とにかく3分間、休むことなく突き進むパフォーマンスを見せてくれるでしょうし、個人的にもそれを期待しているところです。ただ、本選ではサプライズでピカチュウが顔を出してくれたら、ちょっと嬉しいなと思っています。
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Akylas – Ferto | Greece
5組目は、ギリシャのSing for Greece 2026 で優勝したアキラス(Akylas)です。
愛くるしいキャラクターとユニークな楽曲でユーロビジョンファンを魅了しているアキラスは、高い歌唱力を兼ね備えたアーティストです。楽曲「Ferto」もユニークで、キャッチーでありながら、後半にはバラード調でしっかり聴かせるパートもあります。期待度が高い一方で、アキラスの声質が優しくソフトであることもあり、これまでのライブパフォーマンスにはもう少しパンチが欲しいという印象もあります。
ただ、本選ではアキラスの世界観をより引き出したステージ演出に仕上げてくることを期待したいところです。
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Lion Ceccah – Sólo Quiero Más | Lithuania
6組目は、リトアニアのEurovizija.LT 2026で優勝したライオン・セッカー(Lion Ceccha)です。
正直、6組目以降は予想が難しいところですが、個人的に応援しているのがライオン・セッカーです。「Sólo Quiero Más」は、混沌とした世界の中で生きる意味を問いながら、それでも前に進み続けたいという強い意志を描いた、内省的でエモーショナルな楽曲です。
国内選考会から楽曲のリバンプも施され、本選を見据えてライオンの歌唱力を引き立てながら、テンポがやや上がり、後半にピークを持っていく構成になっていますが、これは良い判断だったと思います。本選ではどのようなステージパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみです。
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Tamara Živković – Nova Zora | Montenegro
7組目は、モンテネグロのMontesong 2025で優勝したタマラ・ジヴコヴィッチ(Tamara Živković)です。
タマラ・ジヴコヴィッチは、歌手でありフルート奏者です。2022年には、セルビアのオーディション番組「Zvezde Granda」の第15シーズンでファイナリストとなり、2025年時点では、タマラはベオグラード芸術大学の学部3年生とのことです。
「Nova Zora」は、女性の強さや自立を感じさせつつ、再出発をテーマにした楽曲です。正直なところ、国内選考会でのパフォーマンスを見た際には、やや戦隊ヒーローの悪役とその取り巻きのような印象を受け、NQだろうと思っていましたが、プレパでの反応はかなりポジティブで、公開されたMVを見て印象も大きく変わりました。
モンテネグロが確実にファイナルに進むためには、本選では国内選考会のような路線ではなく、MVのような現代的な演出と、黒一色に偏らない色使いかと思います。モンテネグロは残念ながら過去6大会連続でセミファイナル敗退となっていますが、今年はファイナル進出の可能性も十分にありますし、ステージ演出次第では大きく化ける可能性もあります。モンテネグロらしさを残しつつ、タマラの持つ表現力や存在感をより引き出す演出に仕上げることができれば、結果にもつながってくると思います。
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Lavina – Kraj mene | Serbia
8組目は、セルビアのPesma za Evroviziju 26 で優勝したラヴィナ(Lavina)です。
昨今のユーロビジョンではロックバンドが少ない中、6人組のプログレッシブメタルバンドのラヴィナが本選に進んだことはとても嬉しいことです。
彼らはバンド活動と並行して、それぞれ別の仕事にも就いており、ボーカルのLukaはギター講師、キーボードのPavleは無職、ギターのPavleは建築家、同じくギターのAndrijaは3Dアーティスト、ベースのNikolaはタトゥーアーティスト、ドラムのBojanは電気技師として働いています。
個人的には普段聴かないタイプの音楽ではありますが、全体的にインパクトがあり、まるで舞台のワンシーンを見ているかのような感覚を覚えます。久々のメタル系バンドということもあり、彼らがユーロビジョンでどんな存在感を示してくれるのか楽しみなところです。
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Bzikebi – On Replay | Georgia
9組目は、ジョージア代表のビジィケビ(Bzikebi)です。
Bzikebiは、ジョージア語で「蜂」を意味します。彼らは2008年のジュニア・ユーロビジョン・ソング・コンテストに出場し、「BZZZ」で優勝。24年の時を経てユーロビジョンに戻ってきました。ジュニア・ユーロビジョンで優勝し代表となったアーティストとしては、2014年のロシア代表 Tolmachevy Sisters(2006年)、2021年のマルタ代表 Destiny(2015年)、2023年のジョージア代表 Iru(2011年)に続き、4組目となります。
Bzikebiは、Giorgi Shiolashvili、Mariam Tatulashvili、Mariam Kikuashviliの3人組です。Giorgiは幼少期から音楽の道に進み、2021年以降は奨学金を受けてノルウェー音楽アカデミー(オスロ)で学び、ピアノに加えてオルガンも習得しています。各国でピアノ演奏を行いながら、2024年からはジャズ学部でボーカルを専攻。さらに2025年には、スウェーデンのカールスタード大学インゲスンド音楽カレッジでも研鑽を積み、著名な音楽家によるマスタークラスにも参加しています。
アムステルダムでのパフォーマンスも期待以上でしたし、個人的には問題なくファイナルに進出すると見ていますが、評価はやや分かれている印象です。ただ、ステージ映えする楽曲であり、彼らの歌唱力も安定しているため、演出さえ噛み合えばSF1でも上位を狙えるのではないでしょうか。今後の仕上がりに期待したいところです。
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LELEK – ANDROMEDA | Croatia
最後の10組目は、クロアチアのDora 2026 で優勝したレレック(LELEK)です。
昨年はDoraで4位に終わりましたが、今年はリベンジを果たし、クロアチア代表に選ばれました。LELEKは5人組の女性フォークポップグループで、伝統的な要素を取り入れつつも現代的にアレンジされた楽曲と、彼女たちのコーラスワークが大きな魅力です。
これまでのパフォーマンスを見ると、回を重ねるごとに安定感は増しているものの、本来調和するはずのコーラスにやや気になる部分があるのは心配なところです。楽曲が神秘的な世界観を表現していることもあり、全体的にやや暗い印象を受けるため、衣装などで少し明るさを加えると、よりバランスの取れた演出になるのではないかと思います。本選でどのようなステージを見せてくれるのか、注目したいところです。
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10組以外のアーティスト
今回選ばなかった5組は、ポルトガルのバンディドス・ド・カンテ(Bandidos do Cante)、エストニアのヴァニラ・ニンジャ(Vanilla Ninja)、ベルギーのエシラ(ESSYLA)、サンマリノのセンヒット(Senhit)、ポーランドのアリツィア(ALICJA)です。
これら5組はいずれも、代表に選ばれるだけの実力を持ち、歌唱力を含めて非常に優れたアーティストです。特に、ポルトガルのBandidos do Canteは完成度の高い緻密なハーモニーが魅力ですし、ベルギーのESSYLAも期待以上の歌唱力を見せています。ただ、個人的な印象ではありますが、楽曲面においては、選出した10組と比べると決定打に欠け、やや弱く感じられました。
とはいえ、この5組もステージ演出次第ではファイナルに進出する可能性は十分にあり、本選でどのような驚きを見せてくれるのか注目したいところです。



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