スイスでついに同性婚法案が可決
先日、スイスの同性婚の動向について紹介したばかりですが、12月18日、スイス議会は同性婚を認める法案を可決しました。これで、世界で30ヵ国目の同性婚承認国になりました。
しかし、超保守派でキリスト教系政党の連邦民主同盟は法案に反対を示しており、国民投票を行うことを要求しています。最終的な判断は国民に委ねられることになりますが、スイスのLGBT+団体が実施した調査によると、国民の大半は同性婚を支持しているとのことです。
スイスの同性婚に関する動きがありましたら改めてご紹介いたします。
スイス議会は同性婚を認める法案を可決
スイスの議会はついに12月18日(金)に同性婚を認める法案を可決し、LGBT+にとって画期的な勝利となったが、これには難点もある。
キリスト教系政党の連邦民主同盟は同性婚が合法化される前に国民投票を行うように要求し、これはクィアのカップルらの結婚を先延ばしを意味する。スイスの法律では、規定数以上の署名が集めれば国民投票を実施することが可能である。
スイスのLGBT+団体であるRainbow Families associationは、国民投票への準備はできており、国民の多くは同性婚を支持していると述べた。
「もし反対派が国民投票を実施するとしても準備はできている」とRainbow Families associationのMatthias Erhardt副会長は述べた。
「我々には国民の82%もの支持者がおり、LGBTのコミュニティー、我々を支援しているパートナー団体や政党のおかげで、LGBTの人々は社会においてさらに受け入れらるようになるでしょう」と彼は述べた。
2013年以来続いた公開討論を経て、同性婚法案はスイス議会の両院によって可決された。
この法案ではクィアのカップルは異性間のカップルと同様に結婚をすることができ、画期的な変更として、レズビアンカップルが精子バンクを利用することも可能となる。
アムネスティ・スイスはLGBT+コミュニティーの権利にとって歴史的勝利であるし、法案の採択を歓迎した。
スイスでは2007年からシビルユニオンが認められいたが、他のヨーロッパ諸国に後れを取り、同性婚に対しては抵抗を示していた。
スイス議会は同性婚法に厳密にどういったことを盛り込むかについて7年間に及ぶ審議を経て、金曜(12月18日)に同性婚法案を可決した。
法案は最初に2013年に緑の党によって提出され、それ以来、何度も修正案が審議されてきた。
しかし、全州議会(上院)は今月頭、結婚に関連する文言は「結婚する権利と家族を持つ権利は保障されている」とあり既に包含的であるとして憲法を改正する必要はないという判断を下した。
スイスは他のヨーロッパ諸国に比べてLGBT+の権利においては非常にゆっくりと進んでおり、今年2月になって初めてLGBT+差別を禁止する法律が成立した。
LGBT+団体のPink Crossが実施した調査によると、スイスでは同性婚やLGBT+の人々の更なる権利に対して広く国民から支持されているとのこと。
11月にリリースされた調査結果によると、国民の82%以上が同性婚を支持している一方で、72%が同性カップルによる養子を支持していることが明らかとなった。
さらに、70%が同性カップルが精子提供を利用することに賛成しているとのこと。
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