理想の相手になかなか出会えない
あなたがモノガミー(1対1の関係)を望んでいるとして、理想の相手に出会うためにどんなことをしてきましたか?
簡単なところではゲイの出会い系アプリを使ったり、コロナ禍前であれば飲み屋に通ったり、飲み会やサークルなどの集まりに参加する方もいるでしょう。
アプリは最初のハードルが低く、出会いの機会は多くなりましたが、恋人、友達、一夜限りの関係といったようにアプリを使う目的は人それぞれということもあり、必ずしもマッチングがうまくいくとは限りません。
実際のところ理想の相手に出会えること自体がそもそも難しいことではありますが、それでも、「きっといつかは・・・。」と思っている方も多いいのではないでしょうか。一方で出会いに恵まれず諦めさえ感じてしまっている方もいるかもしれません。運よく目の前に現れてくれればいいですが、待ってるだけでは出会いはやってきません。ただ、焦ったところで思うような出会いは得られなかったりもします。
まずは、焦らず独り身を十分に満喫してみるのも良いかもしれません。それくらいの余裕や行動力があれば、新たな出会いの機会も生まれるでしょうし、理想の相手に出会える可能性も広がるかもしれません。しかし、その前に、そもそも何をもって理想の相手としているのかをこの機会に改めて考えてみてはいかがでしょうか。誰しも相手に対して譲れないことが1~3つくらいはあるでしょう。それに加えて「〇〇だったらいいな~」ということもあると思います。ただ、完璧さを求めたら切りがありませんし、相手に多くを求めれば求めるほど相手も同様にあなたにも多くのことを求めることとなります。理想を高く持つことは良いことですが、お付き合いというものは相手あってのことなので、あくまでも現実的な目線で考えることも重要となってきます。
これまでご紹介した認定マリッジ&ファミリーセラピストのJake Myers氏が今回のお悩みにも答えてくれています。是非、参考にしてみてください。
超ロマンチストはモノガミ―を望んでいる相手にどこで出会うことができるのか?
親愛なるジェイクへ
私は32歳でこれまでずっと独り身です。Grindrが出始めでまだ出会い系アプリとされていた頃、私もアプリをダウンロードしました。後にアプリがヤリ目のためのアプリに変化していっても素敵な男性に出会えることを願ってアプリをそのまま消さずに残していました。最終的に30歳の誕生日にアプリを削除しました。私の質問は、どこでどうやったらモノガミーな関係(1対1の関係)を望んでいる男性に会うことができるのかというものです。
確かに、私はとりわけ大勢の中で目立って人の目に留まるほど魅力的ではありませんが、不快感を与えるような外見でもありません。それでも私は大丈夫です。なぜなら、私はユーモアーのセンスのある知的な男性だと思っているからです。私は教養もあり、ピアノを弾き、複数の言語もしゃべれて、劇場に行き、毎週夜、タンゴを踊りに行き(ロックダウンでないとき)、古風な紳士である自分を誇りに思っています。
私には与えるものが山ほどあると思いますし、パートナーになる人には見返りに貰える以上に多くのものを与えたいと思っています。しかし、目先の満足を求め、上半身裸画像でのつながり、罪悪感のない浮気、そして、オープンリレーションシップといった世界で、私のような超ロマンチストはどこで恋人を見つけることができるのでしょうか?どうすれば理想の男性を探す可能性を高めることはできるかアドバイスを下さい。
ロンリー・ガイより
親愛なるロンリー・ガイへ
ワォ!理想の相手にとってはなんて望ましい方なんでしょう!あなたには興味深く素晴らしい要素がたくさんあり、あなたはきっと素晴らしいパートナーになるでしょう。あなたが与えるべきすべてのことに対して有り難みがわかる人を探し求める中で、あなたが孤独を感じていることを気の毒に思います。あなたが明確にしているように、困難な点はあなたと同じように物事を目にして価値を感じ、同様の関係性を望んでいる相手を探すことです。
まさかと思うでしょうが、世の中には超ロマンチストな方が多くいらっしゃいます。みんながみんなその場限りの関係、3P、オープンリレーションシップを望んでいるわけではありません。LGBTQの人たちがモノガミー、役割、人間関係のダイナミクスについてどのように関係性を捉えているかという点において流動性はより見られますが(ある調査では30%のゲイの男性がオープンリレーションシップにあると推定している)、LGBTQの人たちの多くは特別な一人の相手と添い遂げたいと思っています。彼らは、時としてモノガミーでないことによる泥沼に直面することなく、一人の相手とマインドも身も心も共有することに安らぎを見いだしています。
さて、理想の男性を探すことについてですが・・・。これは直感的ではないように聞こえるかもしれませんが、私からの最初の提案としては、物事を欲し、モノガミーの関係のようなゴールを定める一方で、独り身でいることを完全に受け入れられるよう訓練することです。誰に対しても責任がなく、好きなことを好きな時にできる自由があるといったシングルライフには多くの特権があります。なので、特別な相手があなたの前に現れるまで楽しんでみてください。そうすることで、しかるべき時が来たら、理想の相手を実際に引き寄せるような自信を周りや出会う人々に示せるようになっているでしょう。この世界には絶望が潜んでいて、不運なことに通常は見返りを与えるようなことはしません。と言うのも、自尊心の最初のレッスンというものは、ありのままの自分を受け入れることだからです。セラピーでもその点については効果的です。
しかしながら、探すのをやめるということではありません。理想の相手を探すために必要な行動しながら、独り身でいることを楽しむことができます。例えば、Grindrはどちらかと言うとセックスやモノガミーでない相手探しをするためのアプリとしての傾向が強いですが、私にはGrindrで知り合って数年後に結婚をした二人の親友がいます。なので、私の場合は、何もかも扉を閉ざすようなことはしていません。あなた方両者が相手に求めることに正直であるのであれば、大勢の人々が使っているアプリを活用してみてはいかがでしょうか?
次に、アプリの中にはセックスの相手探し以外のものもたくさんあります。参考までにいくつか挙げてみると、Chappy、 CompatiblePartners、Match、OKCupidといったものがあります。最初からあなたが探しているものを示しておけば、何か他のものを探している人との時間を無駄にするようなことはないでしょう。
最後になりますが、これまでにない世界的なパンデミックの中ではかなり難しいことですが、あなたへの最善のアドバイスとしては、あなたが心地よいと感じる状況下では周りに向けて自分をさらけ出すことです。それは公的なグループ(ゲイのスポーツリーグやブッククラブなど)から、在宅勤務ではなく行けるときはオフィスに行くこと、これまで会ったことがない人が集まる友人からのパーティーへの誘いを受けるといったことです。シンプルに人と交流することで、有機的に人との繋がりを作る機会を飛躍的に上げることができるのです。
時に、何というか、ロマンティックとは感じられないゲイの世界において、たとえ最初から目にすることができなくても、プラトニックで安定した何かを求める夢想的な恋人が多くいることは理解しておいてください。可能性をふるいにかけるのはあなた次第であり、自分らしくあることは何の問題もないことも忘れないでください。自分が望むことに正直であり続けてください。そして、探すことを楽しんでみてください。
ジェイク・マイヤーズ(Jake Myers)は、マリッジ・ファミリーセラピスト(ライセンス有)で、LGBTQのコミュニティーの為の最初のオンラインセラピープラットフォームである”LGBTQ Therapy Space“の創設者でもある。アンティオック大学ロサンゼルス校でLGBT Affirmative Psychotherapyを研究し、臨床心理学の修士号を取得している。
関連記事: In a world of hookups and threesomes, where can a hopeless romantic find monogamy?
コメント