二人の青年の愛と苦悩
20世紀初頭のイギリスを舞台に、時代に翻弄される二人の青年の愛と苦悩を『モーリス(Maurice)』。
1914年に文豪E・M・フォースターが執筆したものの同性愛という題材のため出版がかなわず、作者死後の1971年に出版された同名小説を1987年にジェームズ・アイボリー監督によって映画化されました。
本作品『モーリス』のリストア版が3月2日(火)~3月31日(木)の約1ヶ月間限定ですが、GYAO!で無料配信されています。
20世紀初頭のイギリス。ケンブリッジ大学に通う青年モーリス・ホールは、良家の子息クライヴ・ダーラムと互いに惹かれ合っていきます。プラトニックな関係のまま学生生活を終えた2人は、それぞれ別の道を歩みながらも交流を続けていましたが、クライヴは母に勧められた女性との結婚を決意。傷ついたモーリスは、ダーラム家の猟場番の若者アレックと恋に落ちる・・・。
モーリス・ホールを演じたのはジェームズ・ウィルビー(James Wilby)、クライヴ・ダーラム役をヒュー・グラント(Hugh Grant)、アレック・スカダー役をルパート・グレイヴス(Rupert Graves)が演じています。
1987年のヴェネツィア国際映画祭では、ジェームズ・ウィルビーとヒュー・グラントが男優賞、その他にも監督賞、音楽賞を受賞しています。
日本では1988年に公開されましたが、最初に『モーリス』を見たのはその後何年か経った高校生か大学生だった頃だと思います。現在、様々なLGBTQ+な映画やドラマを見ることができますが、その当時、同性愛に関する作品は数少なくとても衝撃的なもので、映画だけではなく、原作のE・M・フォースターの文庫本を購入したのを覚えています。
『モーリス』のリストア版は、3月2日(火)~3月31日(木)の期間、GYAO!で無料配信中です。
とても素晴らしい作品ですので、この機会に是非、ご覧ください。
20世紀初頭イギリス、ケンブリッジ、全寮制のキングス・カレッジで、中産階級出身のモーリスはある日、同期生の部屋でクライヴと出会い意気投合する。上流階級のクライヴはギリシャ哲学に心酔し、同性愛を肯定していた。やがてクライヴはモーリスに愛を告白をし、二人はプラトニックな恋愛関係をはぐくむ。学校を卒業してそれぞれの道を歩むようになってからも二人の関係は続くかに見えたが、同級生が同性愛者として逮捕されてしまい……。
映画概要
タイトル:モーリス リストア版|1987年製作/イギリス
原作:E・M・フォースター
監督・脚本:ジェームズ・アイヴォリー
出演:ジェームズ・ウィルビー、ヒュー・グラント、ルパート・グレイヴス、ベン・キングスレー、キティ・アルドリッジ
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