同性愛を描いたモロッコ映画『The Blue Caftan』|第95回アカデミー賞の国際長編映画賞出品作品

映画
picture from The Blue Caftan
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同性愛を描くモロッコ映画

第95回米国アカデミー賞の国際長編映画賞にモロッコから選出されショートリストにも残った『The Blue Caftan』をご紹介します。

同性愛行為が罪とされるイスラム教徒の国、モロッコで同性愛を描いた本作は、モロッコで伝統的なカフタン(アラブ人の民族衣装)の店を経営するハリムとミナの夫婦と人手不足を補うために雇われた見習いの青年、ヨセフの3人を描いた作品です。

2022年のカンヌ国際映画祭ではFipresci 賞を受賞しています。

監督を務めたは本作が長編2作目となる女性監督のマルヤム・トウザニ(Maryam Touzani)です。長編デビュー作の未亡人とシングルマザーの視点から、イスラム社会における女性の権利を描いた『モロッコ、彼女たちの朝(Adam)』は2021年に日本でも上映され、現在、U-Nextで配信されています。

ミナ役を『モロッコ、彼女たちの朝』で主人公を務めたルブナ・アザバル(Lubna Azabal)、ハリム役をサーレフ・バクリ(Saleh Bakri)、ヨセフ役をアユーブ・ミジウイAyoub Missioui)が演じています。

国民のほとんどがイスラム教徒のモロッコで『The Blue Caftan』ような論争の的になるであろう作品を作り出したマルヤム・トウザニ監督は、この映画がきっかけで同性愛などにスポットライトが当てられ、議論や変化のきっかけとなれたらとインタビューで述べています。また、伝統の中には美しさがある一方で、その伝統に対して疑問を投げかけたり揺さぶってみたりして、違った目線で伝統を見れるようになることも重要であるとも語っています。

前作の『モロッコ、彼女たちの朝』は日本で上映されていますし、『The Blue Caftan』も日本で上映・配信される可能性は高いです。日本でも見れることを願ってもう少しだけ待つことにしましょう。

モロッコで伝統的なカフタンの店を経営するハリムとミナの夫婦。人手を補うため彼らは見習いの青年、ヨセフを雇うことになる。ヨセフはハリムから刺繍や仕立ての技術を熱心に学ぶ一方で、ミナはその姿を目にして、自分の夫がヨセフに心惹かれているように感じるようになる・・・。

映画概要
タイトル:The Blue Caftan|(2022/モロッコ)
監督:Maryam Touzani
脚本:Maryam Touzani、Nabil Ayouch
出演:Lubna Azabal、Saleh Bakri、Ayoub Missioui
Website:https://strandreleasing.com/films/the-blue-caftan/

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