職場で生きづらさを感じているLGBTQ+当事者は非当事者の約1.5倍
先日開催された東京レインボープライドについて報道されたり、LGBT法案の議論が繰り広げられたりなどLGBTQ+コミュニティにおける活動が昨今特にフォーカスされています。
6月にはLGBTQ+の権利における啓発活動が世界中で行われる「プライド月間」が控えており、様々な取り組みが注目される時期に突入していきます。
そんな中、東京レインボープライドにも出展していたIndeed Japanが今月20日「LGBTQ+当事者の仕事や職場に関する意識調査」の結果を公表しました。
■働くLGBTQ+当事者の7割以上が「職場でカミングアウトしていない 」
仕事探しや職場における現状や課題に関して、「職場で生きづらさを感じる」LGBTQ+当事者は約4割で、非当事者の約1.5倍という結果になりました。
図1:「職場で生きづらさと感じる」割合
また、LGBTQ+当事者の3人に1人以上が「仕事探しや職場において、不安やストレス、嫌な思いを経験したことある」と回答。しかし、その状況への対策に関しては、「誰にも言わず/何もしてなかった」が35.5%。「退職もしくは転職(活動の開始を含む)」を選択した経験がある人が5人に1人いることも新たにわかりました。
図2:LGBTQ+当事者であることで、仕事探しまたは仕事をしているときに不安やストレス、嫌な思いをした経験
図3:LGBTQ+当事者であることで、仕事探しまたは仕事をしているときに感じた不安やストレス、嫌な思いに対して行った対策
さらに、働くLGBTQ+当事者の7割以上が「職場でカミングアウトしていない」と回答しました。
図4:現状の仕事・職場において、旗阿久LGBTQ+当事者が同僚や上司に対してカミングアウトしている割合
一昔前に比べれば、世界中でSDGs推進の動きが当たり前となり、LGBTQ+コミュニティに対して企業は社内環境の整備に注力するようになってきました。しかし、実態はLGBTQ+当事者はまだまだ働く環境において不安を感じており、十分な制度が確立されていないなど、LGBTQ+に対する理解が追いついていない企業が未だにあることを感じさせられる調査結果となりました。
■LGBTQ+当事者やともに働く人たちの「声」を募集
今回の調査結果を受けてIndeed Japanでは、LGBTQ+コミュニティの人たちの仕事探しや職場におけるさまざまな声をもとにしたライフマガジン『BE』第2弾を制作。
6月の発刊に向けて、LGBTQ+当事者のみならず、支援したいと考えている人や雇用する企業など、LGBTQ+を取り巻くさまざまな“声”を特設サイトにて5月15日(月)まで募集しています。
ライフマガジン『BE』は、ダイバーシティのある働き方を推進する『Indeed Rainbow Voice』プロジェクトの一環として、2022年に創刊したフリーマガジン。編集には、かずえちゃん、サリー楓氏、松岡宗嗣氏といったLGBTQ+当事者が携わっています。
LGBTQ+コミュニティや、ともに働く人たちの「声」を社会に届けることで、誰もが自分らしく生き生きと働ける仕事や働き方との出会いにつながればという思いが込められています。
LGBTQ+への認知度が高まっている一方で、実際は手が届いていないことが多くあります。LGBTQ+当事者はもちろん、アライの人々、周りに当事者がいないと思っている人やこれらの課題を知る機会がなかった人など、働くあらゆる人々“声”を届ける機会となっています。
特設サイト:https://jp.indeed.com/cm/be-magazine-2023
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