LGBTQ+の人々が直面する老後の脳の健康リスクとその対策

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健康的な生活、そして老後を過ごすためにも

老後が遠い先の方もいれば、すぐそこに迫っている方、すでに直面している方もいるでしょう。

どんなに若い人でも、誰もが毎年平等に歳を重ね、やがて老後を迎えます。どれだけ健康的な生活を心がけていても、突然病気になることはありますし、あまり先のことを考えすぎると、どうなるかわからない未来に不安を感じてしまい、むしろ気が滅入ってしまうこともあります。

ゲイであること自体がうつ病や脳卒中、認知症を引き起こすわけではありません。しかし、ゲイであることで慢性的、長期的なストレスを抱え、それらを対処しようとして喫煙やアルコール、薬物乱用に走ることが、老後の健康問題につながっているようです。

当たり前のことですが、これらのリスクを最小限に抑え、健康的な老後を過ごすためには、喫煙を控え、適度な飲酒を心がけ、定期的な運動を続けることが大切です。また、喫煙やアルコール、薬物乱用などに代わる効果的なストレス解消法を見つけることも重要でしょう。さらに、メンタルヘルスに関しても、一人で抱え込む前に専門的な支援を受けることが大切です。

今回は、LGBTQ+の方々と老後に脳の健康リスクに関する記事をご紹介します。

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LGBTQ+の人々は老後に認知症やうつ病のリスクが高いことが判明

これは気が滅入る話である。

最近の研究によると、LGBTQ+であることと、老後に脳の健康が悪化するリスクが高まることに関連があるとのこと。このリスクには、うつ病、認知症、脳卒中の発症率の上昇が含まれる。

この研究はイェール大学医学部の研究者によって行われた。393,000人を対象に調査され、平均年齢は51歳であった。研究結果は『Neurology』誌に発表されてる。

調査対象者全体のうち、21,091人が神経疾患を患っており、そのうち11,553人が老後のうつ病、6,605人が脳卒中、2,933人が認知症を経験していた。

全体として、年配のクィアの参加者は、異性愛者でシスジェンダーの人々よりもこれらの3つの状態のいずれかを経験する可能性が15%高いことが分わかった。具体的には、認知症のリスクが14%高く、老後のうつ病の発症率は27%高いとされてる。

慢性的なストレスとその対処法
ゲイの人々と異性愛者の人々の間で健康格差が存在することは新たに発見されたものではない。これまでの研究でも、LGBTQ+コミュニティのメンバーは異性愛者よりもストレスやうつ病を経験する可能性が著しく高いことが強調されてきた。これは、彼らが直面する差別や、ホモフォビアに関連するさまざまな問題に対処することに起因している。

その結果、LGBTQ+の人々は喫煙やアルコール、薬物乱用の問題を抱えることが多く、それがさらなる健康問題を引き起こしている。HIVについてもゲイやトランスジェンダーの人々に不均衡に影響を与え、これが老後の健康問題に関連している。

「世界が公正な医療の重要性をますます認識している中、LGBTQ+の人々が直面している健康格差についてほとんど知られていないのは懸念すべきことです」と、イェール大学医学部の研究者であるシューファン・フオ博士は述べている。

「私たちの研究は、神経学の研究で歴史的に過小評価されてきたこのグループを対象とし、脳の健康に悪影響を及ぼすリスクが増加していることを発見しました」

「私たちの研究結果は、LGBTQ+コミュニティが直面している医療格差に焦点を当てたさらなる研究の必要性を強調しています」とフオ博士は続けてた。「これらの格差として考えられる理由としては、差別、ストレス、医療へのアクセス、政策や法的要因が考えられます」

トランス女性は脳卒中のリスクが68%高い
一部の健康格差は特定のグループでより顕著であった。例えば、トランスジェンダー女性はシスジェンダーの人々よりも脳卒中の発症率が68%高いことが分かった。この研究ではその理由までは探っておらず、この調査ではあくまでこうした違いが存在するかどうかを示した。

「これらの結果は、社会的スティグマの違いなどにより、各グループが異なるリスクプロファイルを持っていることを示しています」とフオ博士はCNNに語っている。

また、フオ博士は、LGBTQ+であること自体が脳卒中や認知症を引き起こすわけではないと強調した。むしろ、慢性的で長期的なストレスや不安、そしてそれに対処するための不健康な行動が関与している可能性が高いとのこと。

他の研究でも、クィアの人々が医療を受けにくい可能性が指摘されており、これはLGBTQ+であることを医師に伝えることや、特定の懸念について話すことに慎重になるためかもしれない。

「医療制度自体の要因を無視することはできません」と、ロサンゼルスLGBTセンターの精神医学部門の責任者であるアミール・アフジャ博士はCNNに語った。「米国トランスジェンダー調査を含む多数の研究が、SGM(性的およびジェンダーマイノリティ)人口が医療提供者に真剣に受け取られないことが多く、露骨な差別が一般的であることを一貫して示している。これにより、患者が医療を続けない、検査が行われない、問題が調査されないといったことが起こり、結果的に悪い結果につながることもあります」

リスクを最小限に抑える方法
この研究の結果は気を滅入らせるかもしれないが、老後の問題を最小限に抑えるために誰にでもできることはあります。喫煙をやめ、適度な飲酒を心がけ、健康的な食事をとり、定期的に運動し、心の健康を守るために努力しましょう。孤独や孤立を和らげるために有意義な人間関係を維持し、何か異変を感じたら医療専門家に相談し、助けを求めましょう。

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