東アフリカのスーダン共和国 同性愛行為に対する死刑を廃止

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アフリカの国々に小さな変化が

先日、中央アフリカのガボン共和国で同性愛の非犯罪化が可決されたことを紹介しましたが、今回、東アフリカに位置するスーダン共和国では、同性愛は依然として犯罪の対象となり、懲役7年以下の刑が科せられてしまいますが、同性愛行為に対する死刑は廃止されることとなりました。

スーダンでは、昨年4月、長年強権支配を続けてきたオマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahmed al-Bashir)前大統領が、数か月にわたって続いた改革を求める大衆デモを受けて失脚しました。デモから約1年、今同性愛行為に対する死刑の廃止の他にも、女性器切除の犯罪化などの法改正が実現しました。
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同性愛行為に対する死刑を廃止

東アフリカに位置する国家、スーダンにおいて同性愛に対する処罰である死刑が廃止された

スーダンの統治機構である最高評議会は、女性器切除や公開むち打ち刑の禁止、イスラム教の放棄を投石によって死刑とする背教法の廃止を含め、複数の法改正を承認した。

ナイル川流域でLGBTQ+の権利向上に努める団体のBedayaaによると、この法改正には、同性愛を禁止し、死刑を定める刑法第148条が含まれているとのこと。

同性愛は依然として犯罪の対象となり、懲役7年以下の刑が科せられるが、死刑と公開むち打ちの刑は廃止された。

OutRight Action InterntionalのMaria Sjödin副理事は、この新しい法改正について「LGBTQ+の人権とスーダン全体における人権にとって重要な第一歩である」と伝えた。

「世界全体の1/3以上もの国々が同性愛を犯罪の対象としていることは衝撃であり、同性間による同意の上での性行為を死刑に処する国が少数ではあるものの存在していることも信じがたいことです」と声明の中で述べた。

「現在のところ、死刑に処する国が一つ減ったことは心強いことです。我々は、これを機に同性愛の非犯罪化に繋がることを願っています」

スーダンの時代にそぐわない反同性愛の第148条は施行中であり、同国ではLGBTQ+の権利は未だに存在しないが、Bedayaaは「スーダンにおけるクィア運動には、同性愛の非犯罪化を主導するための継続的かつ献身的な取り組みが重要であることを十分に認識しております」と宣言した。

昨年、旅行サイトのAsher & Lyricによる調査では、海外旅行をするLGBTQの安全性をもとに150ヵ国をランク付けしたLGBTQ危険指針を作成した。

この調査では、8つの要因(同性婚、労働者保護、差別からの保護、暴力の犯罪化、養子縁組、同性愛の違法、プロパガンダ/道徳律)に注目した。

スーダンはLGBTQにとって最も危険な国の20ヶ国の内、7番目にランクインした。

ナイジェリアは、同性愛に対して懲役14年以下、あるいは死刑に処される国であり、LGBTQ+の権利について議論することも犯罪となるという理由で最も危険な国としてランキングされた。2番目に危険な国としてカタール、3番目はイエメンと続いた。

ランキングの詳細はこちら

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