ガーナ、同性婚の合法化の実現はあり得ないとナナ・アクフォ=アド大統領が明言

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アフリカに根強く残る反同性愛

西アフリカに位置するガーナ

東にトーゴ、北にブルキナファソ、西にコートジボワールと国境を接し、南は大西洋に面しています。「ガーナ」と聞くと、チョコレートを連想する人もいるかもしれませんが、ガーナはコートジボワールに次いで世界第2位のカカオ豆生産拠点でもあり、石油、金に次ぐ主要輸出品目でもあります。

そして、ガーナの大統領を務めるのがナナ・アクフォ=アド大統領です。昨年の12月に再選を果たし、現在、大統領の2期目を務めています。2019年にはアントニオ・グテーレス国連事務総長が、ナナ・アクフォ=アド大統領をSDGアドボケート共同議長に任命しています。

大統領がSDGアドボケート共同議長を務めているとなるとSDGs(持続可能な開発目標)について十分な理解があってもおかしくなさそうなガーナですが、残念ながら同性愛は未だに違法とされており、アフリカだけでも同性愛を禁止するのは32ヶ国もあります。

先月末の2月24日(水)には、同性愛が違法なガーナで活動する団体のLGBT+ Rights Ghanaが今年1月31日(日)に開設した事務所が国家安全職員らによって強制的に閉鎖させれています。これを受けて、団体の設立者であるAlex Kofi Donkor氏は身の危険を感じていると海外メディアのインタビューで答えています。また、先月末の2月27日(土)には、ナナ・アクフォ=アド大統領は自身が大統領である限り、ガーナで同性婚が合法化されることはないと明言しました。

LGBT+ Rights Ghanaは、オフィスは閉鎖されてしまいましたが、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディなどをつかって活動を続けておりますので、こちらも是非ご確認ください。

今回は、ナナ・アクフォ=アド大統領の同性愛に対する発言に関する記事をご紹介します。
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ガーナのナナ・アクフォ=アド大統領、同性婚を合法化するようなことは決してないと明言

ガーナのLGBT+の人々の置かれている状況について海外からの痛烈な批判を集めている中、大統領は同性婚を合法化するようなことは決してないと明言した。

ナナ・アクフォ=アド大統領は、数日に及ぶ沈黙を破り、4年の任期の中でクィアの権利に対する考えはすぐには変えられるようなものではないことを強調したとAfrica Newsは報じている。

2月27日(土)にアシャンティ州にあるアサンテ・マンポングで行われたガーナ・アングリカン・チャーチの第2の大主教の任命式でのスピーチでは、アクフォ=アド大統領はこれまでにも口にしていたことを繰り返して述べた。

「これまでも述べてまいりましたが、最後に改めて言わせていただきます。ナナ・アクフォ=アドの任期中は、ガーナでは同性婚が合法になることもなければ、同性婚が合法化されることもありません。また、私が大統領である限り実現することはないでしょう」

「もう一度繰り返します。私の大統領任期中には実現することはないでしょう」

ガーナの数少ないLGBT+の権利擁護団体が新しい事務所であり安全なコミュニティースペースを開設すると、そこは保守派からの批判の標的となり、ガーナにおけるクィアの人々に対する深い怒りを表している。

欧州連合(EU)幹部らからの支援を得て開設された事務所は、設立間もないクィアの権利を求める団体と小さいが強力な宗教保守派の団体との間に挟まれた戦場と化した。

“Family Value”という組織は、団体メンバーらを逮捕するよう法的処罰を強く求めており、今週初めには違法な警察の一斉手入れもあり、彼らは逮捕の一歩手前の状態であった。

国家安全職員らが建物に突入し、強制的に事務所を閉鎖に追い込んだ。LGBT+ Rights Ghanaのリーダーらは自分たちの身の危険を感じている。

ガーナでは、同性愛は違法であり、反LGBT+感情は珍しいことではなく、国会議員や宗教指導者らによって口にされることもあり、植民地時代の法律を基に成文化されている。

クィアの住民らは自警員らによる火あぶりから逃れたり、物を盗まれたり、虐待を受けたり、Grindrのなりすましから脅迫されたりしている。また、ガーナのイマーム首長が新型コロナウイルスの原因は”トランスジェンダーとレズビアン”にあると非難したり、LGBT+の人々を”悪魔的(demonic)”であると言及したりしている。

関連記事:Ghana’s president Nana Akufo-Addo vows to never legalise marriage equality

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