スイスサッカー協会がカタールの反LGBTQ+の姿勢に立ち向かう|11月20日(日)カタール・ワールドカップ開幕

スポンサーリンク

大会アンバサダーのカタール元代表による同性愛差別発言

11月20日に開幕を迎えるカタール・サッカーワールドカップ。今回、中東での初開催となりますが、カタールの性的マイノリティや移民労働者の人権問題に関しては批判的な声が上がっています。

カタールでは、男性の同性愛は違法とされており、3年以下の懲役刑や罰金、イスラム法「シャリア」では死刑の可能性もあります。

カタール・ワールドカップの大会組織委員会は「誰でも歓迎する」と伝えていますが、大会のアンバサダーを務めるカタール元代表のカリッド・サルマーン氏は、性的マイノリティについて「彼らはここで我々のルールを受け入れなくてはいけない」と述べました。さらに、その理由として「同性愛はハラム(禁忌)であり、それは「精神の傷」になるから」と発言し、更なる批判を招いています。

ヨーロッパの13カ国のワールドカップ参加国は、多様性と包摂性を促進し、差別に反対するためワールドカップの期間中に「OneLove」の腕章を巻くことを予定しています。(先日、13カ国の1つであるフランスの主将は腕章を巻かないことを表明しました)
追記:最終的にイングランド、ウェールズ、ベルギー、デンマーク、ドイツ、オランダ、スイスがOneLoveの腕章を着用する予定でしたが、着用すればイエローカードや退場などの制裁があり得るとのことで、7チームは連名で「選手に警告を受けるリスクを負わせることはできない」と着用を断念しています。

SGDsの達成に、スポーツを通じて貢献しいくことを宣言し、多様性を大切にしている日本サッカー協会の動きにも期待したいところですが、今回はスイスサッカー協会の取り組みに関する記事をご紹介します。

スポンサーリンク

スイスサッカー協会がカタールの反LGBT姿勢に立ち向かう

スイスサッカー協会(Swiss FA)は、ワールドカップカタール大会に先立って、チームを紹介する動画の中に同国の反LGBTQ+法に抵抗を示したかのようにゲイカップルが手をつないでいる場面を盛り込んだ。

スイス代表チームを紹介する動画には、スイスの素晴らしい風景に加えて手をつないで歩くゲイカップルを含むチームのユニフォームを着たファンが映し出されている。

この動画は、LGBTQ+ファンがゲイであることが違法であるカタールにワールドカップのために安全に訪問できるかどうかについての数か月にわたる議論の後に公開されたものである。今年の10月にはLGBTQ+コミュニティに対する虐待が報告されている。

長編の動画には、 スイスサッカー協会の広報担当者であるエイドリアン アーノルドとのインタビューが収められており、スイスチームの主将であるグラニト・ジャカ(Granit Xhaka)は、トーナメント期間中はOneLoveの文字があしらわれた差別反対を表した腕章を着用すると述べている。

「すべての人に同じ権利が適用されるべき」

アーノルドは「政治的、宗教的、または性的指向に関係なく、カタールを含めて世界において関連するすべての方々に対すして同じ権利が適用されるべきであるという明確な要求として、我々はOneLoveの明記されたキャプテンの腕章を着用することを選手と話し合い決定しました」

「政治的、宗教的、または性的指向に関係なく、世界中のすべての人々に同じ権利が適用されるべきであることを示すシグナルとして、グラニト・ジャカは、ワールドカップの試合中は腕章を着用します」

スイスは、カタールで開催されるトーナメントでOneLoveの腕章を着用すると表明しているイングランドとウェールズを含むヨーロッパの9ヶ国のうちの1つである。

大会が近づくにつれ、カタールの人権法をめぐる議論はますます過熱している。

カタールワールドカップのアンバサダーであるカリッド・サルマーン氏は、保守的な国はサッカーの大会に向けても「変わらない」と述べ、同性愛は「精神の傷だ」とコメントを強めている。

サルマーン氏は火曜日(11月8日)のインタビューで、同性愛は「精神の傷」だから、「ハラーム(禁忌)」もしくは、禁止されていると述べたことで非難を浴びた。

それ以来、彼は自分のコメントが文脈から切り離されたと述べているが、反LGBTQ+のスタンスは未だに強調している。

「私たちの宗教も私たちの本質も攻撃するものでもなければ、侮辱するものでもなく、私が言ったことが文脈から切り離されたことを残念に思います」

「カタールでは誰もが歓迎されていますが、私たちの宗教も文化は大会のために変わることはありません」

11月20日からの大会を前に、LGBTQ+のサッカーファンには、カタールでのワールドカップに安心して参加できると繰り返し伝えられおり、FIFAは大会の準備を万全にするための具体的な措置の戦略的計画があると伝えている。

サッカー協会(FA)のマーク・ブリンガム最高経営責任者(CEO)は、ファンがワールドカップで手を握ったりキスしたりすることで逮捕されることはないと断言しているが、カタールの駐英大使は、LGBTQ+のカップルは「公の場での愛情表現」に注意する必要があると述べた。

PinkNewsはスイスFAにコメントを求めている。

関連記事:Swiss FA stands up to Qatar’s horrendous LGBTQ+ laws in World Cup video

コメント

タイトルとURLをコピーしました